タトゥー除去の回数・期間・費用の目安|医師が解説

最終更新日: 2026-05-02
📋 この記事のポイント
  • タトゥー除去はレーザー治療が主流で、インクの色や深さにより回数・期間が異なります。
  • ✓ 除去費用はタトゥーのサイズや治療方法、クリニックによって大きく変動します。
  • ✓ 治療回数や期間は、平均で数回から10回以上、期間は1年以上かかることが一般的です。
※ 本記事は医療広告ガイドラインに基づき作成されています。記事内には当院の治療・サービスに関する情報が含まれます。

タトゥー除去とは?主な方法とメカニズム

レーザーによるタトゥー除去の仕組み、色素破壊と体外排出の過程
タトゥー除去のメカニズム
タトゥー除去とは、皮膚に彫り込まれた色素(インク)を様々な医療技術を用いて除去する治療です。主な方法としては、レーザー治療、外科的切除、皮膚移植、剥皮術(ダーマアブレーション)などがあります[2]。現代ではレーザー治療が最も一般的で、特にQスイッチレーザーやピコレーザーが広く用いられています。

レーザー治療のメカニズム

レーザー治療は、特定の波長の光をタトゥーの色素に照射することで、色素を微細な粒子に破壊するメカニズムです。破壊された色素粒子は、体内のマクロファージ(貪食細胞)によって徐々に排出されることで、タトゥーが薄くなっていきます[4]
Qスイッチレーザー
非常に短いパルス幅(ナノ秒単位)で高出力のレーザーを照射し、色素を熱で破壊します。様々な色のタトゥーに対応できますが、特に黒や濃い色のタトゥーに効果的です。
ピコレーザー
さらに短いパルス幅(ピコ秒単位)でレーザーを照射し、光音響効果により色素をより微細な粒子に破壊します。Qスイッチレーザーでは除去が難しかった薄い色や多色のタトゥー、広範囲のタトゥーにも効果が期待でき、治療回数の短縮やダウンタイムの軽減も期待されます。

その他の除去方法

レーザー治療以外にも、以下のような方法があります。
  • 外科的切除: 小さなタトゥーや線状のタトゥーに適しており、タトゥーのある皮膚を切除し縫合する方法です。一度で除去が可能ですが、傷跡が残ります。
  • 皮膚移植: 広範囲のタトゥーで外科的切除が難しい場合に、他の部位から皮膚を採取して移植する方法です。
  • 剥皮術(ダーマアブレーション): 皮膚の表面を削り取る方法で、古いタトゥーや浅いタトゥーに用いられることがあります。
  • 化学的剥離法: トリクロロ酢酸(TCA)などの化学物質を用いて皮膚を剥離する方法ですが、瘢痕形成のリスクが高く、現在ではあまり推奨されません[1]
当院では、患者さまのタトゥーの状態(色、サイズ、深さ、部位)やご希望、ダウンタイムの許容度などを総合的に判断し、最も適した治療法をご提案しています。特に、初めて除去を検討される方には、まずレーザー治療の選択肢について詳しくご説明し、メリットとデメリットを理解していただくよう努めています。外科的切除を希望される患者さまには、術後の傷跡について具体的な症例写真を用いて説明し、納得いただいた上で治療に進むようにしています。

タトゥー除去の回数と期間はどのくらい?

タトゥー除去に必要な回数と期間は、タトゥーの色、サイズ、深さ、使用されているインクの種類、個人の肌質、そして選択する治療方法によって大きく異なります。

レーザー治療における回数と期間の目安

レーザー治療の場合、一度の照射で完全にタトゥーが消えることは稀であり、複数回の治療が必要です。これは、レーザーが一度に破壊できる色素の量に限りがあるためと、破壊された色素が体外に排出されるまでに時間がかかるためです[4]

色の種類による違い

  • 黒・濃い青: レーザー光を吸収しやすいため、比較的反応が良いとされています。平均的に5〜10回程度の治療で薄くなることが多いです。
  • 赤・オレンジ: 特定の波長(532nmなど)に反応しやすく、黒に次いで除去しやすい色とされます。
  • 緑・青: 755nmや1064nmなどの波長を組み合わせることで除去を目指しますが、黒や赤に比べて回数が多くなる傾向があります。
  • 白・黄色・肌色: レーザー光を吸収しにくいため、最も除去が難しい色とされています。酸化チタンや酸化鉄などの金属顔料が含まれることが多く、レーザー照射によって色が変色するリスクもあります。

治療間隔と総期間

レーザー治療は、皮膚の回復と破壊された色素の排出を待つため、通常4〜8週間以上の間隔を空けて行われます。そのため、総治療期間は以下のようになります。
  • 比較的薄いタトゥー(数回で除去可能な場合): 治療回数3〜5回の場合、約3ヶ月〜1年程度。
  • 一般的なタトゥー(5〜10回程度必要な場合): 約1年〜2年半程度。
  • 多色・濃い・広範囲のタトゥー(10回以上必要な場合): 2年半以上、場合によっては3年以上かかることもあります。
⚠️ 注意点

タトゥーの完全な除去は非常に困難な場合もあり、完全に消えずに薄い跡が残る可能性も考慮しておく必要があります。特に、アマチュアタトゥーはインクの深さや質が不均一なことが多く、除去に時間がかかる傾向があります。

当院では、初診時に「どのくらいで消えますか?」と相談される患者さまも少なくありません。その際は、タトゥーの色や大きさ、彫られた時期などを詳しく伺い、過去の症例データも参考にしながら、現実的な治療回数と期間の目安をお伝えするようにしています。特に、黒一色のタトゥーでも、彫られた深さによっては予想以上に回数がかかるケースをよく経験します。治療を始めて数ヶ月ほどで「少しずつ薄くなってきた気がします」とおっしゃる方が多いですが、根気強く治療を継続することが重要です。

タトゥー除去の費用はどのくらいかかる?

タトゥー除去の費用相場を比較する表、施術方法ごとの料金目安
タトゥー除去の費用比較表
タトゥー除去にかかる費用は、治療方法、タトゥーのサイズ、回数、そしてクリニックの料金体系によって大きく異なります。保険適用外の自由診療となるため、全額自己負担となります。

レーザー治療の費用目安

レーザー治療の場合、1回あたりの料金が設定されていることが多く、タトゥーのサイズによって変動します。一般的な費用の目安を以下に示します。
サイズ1回あたりの費用目安総費用目安(5回〜10回の場合)
名刺サイズ(〜10cm²)5,000円〜20,000円2.5万円〜20万円
ハガキサイズ(〜50cm²)15,000円〜50,000円7.5万円〜50万円
A4サイズ(〜500cm²)50,000円〜150,000円25万円〜150万円
広範囲(腕全体、背中など)100,000円〜300,000円50万円〜300万円以上
多くのクリニックでは、複数回のセットプランや、取り放題プランを提供している場合もあります。セットプランは1回あたりの費用が割安になることが多く、総額を抑えられる可能性があります。また、麻酔代やアフターケア用の軟膏代などが別途かかる場合もあるため、事前に確認が必要です。

外科的切除の費用目安

外科的切除の場合、タトゥーのサイズや切除範囲、縫合の難易度によって費用が異なります。一般的に、10cm²程度の小さなタトゥーであれば数万円から十数万円程度が目安となります。広範囲の場合は、複数回に分けて切除する必要があるため、総額が高くなる傾向があります。
⚠️ 注意点

費用はあくまで目安であり、クリニックや地域によって大きく異なります。必ず複数のクリニックでカウンセリングを受け、見積もりを比較検討することをおすすめします。特に、不自然に安価な料金を提示するクリニックには注意が必要です。

当院では、患者さまが安心して治療を受けられるよう、初診時のカウンセリングでタトゥーの状態を詳細に確認し、必要な治療回数とそれにかかる総費用の概算を明確にお伝えしています。費用面で不安を感じる患者さまには、分割払いの相談にも応じるなど、経済的な負担を軽減できるよう努めています。処方後のフォローアップでは、副作用の有無だけでなく、治療を継続できているか、効果の実感があるかを確認するようにしています。

タトゥー除去の治療プロセスと注意点

タトゥー除去の治療は、カウンセリングからアフターケアまで、いくつかの段階を経て進められます。各段階での注意点を理解しておくことが重要です。

治療前のカウンセリングと診察

治療を開始する前に、医師による詳細なカウンセリングと診察が必須です。この際、以下の点が確認されます。
  • タトゥーの状態: 色、サイズ、深さ、彫られた時期、インクの種類(プロかアマチュアか)など。
  • 既往歴・アレルギー: ケロイド体質、アレルギー、光線過敏症などの有無。
  • 治療への期待と目標: どこまで除去したいか、ダウンタイムの許容度など。
この情報に基づいて、最適な治療方法、予想される回数、期間、費用、リスク、副作用などが説明されます。当院では、問診の際に患者さまの家族歴を詳しく伺うようにしています。特にケロイド体質のご家族がいらっしゃる場合は、治療後の瘢痕リスクについてより詳細な説明を行い、患者さまが納得した上で治療計画を立てることを重視しています。

治療中の痛みと麻酔

レーザー治療では、輪ゴムで弾かれるような痛みを感じることがあります。痛みの感じ方には個人差がありますが、痛みを軽減するために以下の麻酔方法が用いられます。
  • 冷却: 治療部位を冷やすことで痛みを和らげます。
  • 麻酔クリーム: 治療前に塗布し、表面麻酔効果を得ます。
  • 局所麻酔注射: 痛みに敏感な方や広範囲の治療の場合に用いられます。

治療後の経過とアフターケア

レーザー照射後は、一時的に赤み、腫れ、水ぶくれ、かさぶたなどが生じることがあります。これらは通常、数日〜1週間程度で落ち着きます。適切なアフターケアを行うことで、合併症のリスクを減らし、回復を早めることができます。
  • 冷却: 治療直後に患部を冷やします。
  • 軟膏塗布・保護: 処方された軟膏を塗布し、ガーゼなどで保護します。
  • 紫外線対策: 治療部位が色素沈着を起こしやすくなるため、日焼け止めや衣類で保護します。
  • 入浴・運動制限: 治療後数日間は、血行が良くなる入浴や激しい運動を避けるよう指示されることがあります。
⚠️ 注意点

自己判断で市販薬を塗布したり、不適切な処置を行うと、感染症や瘢痕形成のリスクが高まります。必ず医師の指示に従い、適切なアフターケアを行ってください。また、タトゥー除去クリームなど、医療機関以外で提供される製品の中には、効果が不明確であったり、皮膚に重篤な副作用を引き起こすものも報告されています[1][3]

実際の診療では、治療後の経過を患者さまに細かく説明し、不安なく過ごしていただけるように心がけています。「水ぶくれができたのですが大丈夫でしょうか?」といったご質問には、適切な処置方法と経過の目安を具体的にアドバイスすることで、患者さまの不安を軽減し、治療継続へのモチベーション維持をサポートしています。

タトゥー除去後のリスクと副作用は?

タトゥー除去後の肌の状態、赤みや腫れ、水ぶくれなどのリスク
タトゥー除去後の肌変化
タトゥー除去治療には、効果が期待できる一方で、いくつかのリスクや副作用も存在します。これらを事前に理解しておくことは、治療選択において非常に重要です。

一般的なリスクと副作用

  • 色素沈着・色素脱失: レーザー治療後、一時的に治療部位が周囲よりも濃くなる(色素沈着)または白くなる(色素脱失)ことがあります。多くの場合、時間とともに改善しますが、完全に元に戻らないケースもあります。特に日焼けした肌や色白の肌でリスクが高まる傾向があります。
  • 瘢痕(傷跡)形成: レーザーの出力が強すぎたり、アフターケアが不適切だったりすると、盛り上がった傷跡(肥厚性瘢痕やケロイド)ができる可能性があります。外科的切除では、必ず切除の傷跡が残ります。
  • 水ぶくれ・かさぶた: レーザー照射後によく見られる反応で、適切にケアすれば通常は問題ありません。無理に潰したり剥がしたりすると、感染症や瘢痕の原因となることがあります。
  • 感染症: 治療部位の衛生管理が不十分な場合や、水ぶくれなどを自己処理した場合に発生する可能性があります。
  • アレルギー反応: タトゥーインクに含まれる金属成分などに対し、レーザー照射によってアレルギー反応が誘発されることがあります。
  • インクの変色: 特に赤、白、肌色などのインクに含まれる酸化鉄や酸化チタンが、レーザー照射によって黒く変色することがあります。これは除去をさらに困難にする可能性があります。

リスクを最小限に抑えるために

リスクを最小限に抑えるためには、以下の点が重要です。
  • 経験豊富な医師の選択: タトゥー除去の経験が豊富で、適切なレーザー機器を使いこなせる医師を選ぶことが重要です。
  • 丁寧なカウンセリング: 治療前のカウンセリングで、リスクや副作用について十分に説明を受け、納得した上で治療を開始しましょう。
  • 適切なアフターケア: 医師の指示に従い、治療後のケアを怠らないことが重要です。
  • 日焼け対策: 治療期間中は、治療部位の日焼けを徹底的に避けることが色素沈着のリスクを減らす上で非常に重要です。
当院では、治療後の色素沈着や瘢痕のリスクについて、患者さまに具体的な症例写真をお見せしながら詳しく説明しています。特に、「日焼け対策は徹底してください」と繰り返しお伝えしており、治療効果を最大限に引き出し、合併症を防ぐための重要なポイントとして強調しています。実際に、治療を始めてから「日焼けしてしまい、色が濃くなってしまいました」と相談される患者さまもいらっしゃるため、継続的な注意喚起とフォローアップを怠らないようにしています。

まとめ

タトゥー除去は、主にレーザー治療や外科的切除によって行われますが、その回数、期間、費用はタトゥーの状態や選択する治療法によって大きく異なります。レーザー治療では、インクの色や深さにより数回から10回以上の治療が必要となり、総期間は1年から3年以上かかることもあります。費用はタトゥーのサイズに応じて1回あたり数千円から数十万円、総額では数十万円から数百万円に及ぶこともあります。治療には痛みや、色素沈着、瘢痕形成などのリスクも伴うため、経験豊富な医師による適切なカウンセリングと丁寧なアフターケアが不可欠です。治療を検討する際は、複数のクリニックで相談し、ご自身のタトゥーに合った最適な治療計画を立てることが重要です。

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よくある質問(FAQ)

タトゥー除去は保険適用になりますか?
タトゥー除去は、美容目的の治療とみなされるため、基本的に保険適用外の自由診療となります。そのため、治療にかかる費用は全額自己負担となります。
レーザー治療で完全にタトゥーを消すことはできますか?
レーザー治療によってタトゥーを大幅に薄くすることは可能ですが、完全に元の肌の状態に戻すことは非常に難しい場合があります。特に、インクの種類や色、深さによっては、薄い跡が残る可能性や、完全に除去できない可能性も考慮しておく必要があります。
治療後のダウンタイムはどのくらいですか?
レーザー治療後のダウンタイムは、治療の強度や個人の回復力によって異なりますが、一般的に数日〜1週間程度です。この期間は、治療部位に赤み、腫れ、水ぶくれ、かさぶたなどが生じることがあります。適切なアフターケアを行うことで、ダウンタイムを短縮し、合併症のリスクを軽減できます。
この記事の監修医
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