上腕の血糖センサーの粘着部付近の赤みと、相談用に置いたスマートフォン・記録ノートの説明イラスト

Skin Disease Basics

血糖センサーのかぶれ・かゆみと受診の目安

血糖センサーの貼付部が赤くかゆいときは、製品の皮膚刺激時の指示に従い、糖尿病の担当医と皮膚科へ相談してください。装着を我慢せず、取り外しが必要な場合は代わりの血糖確認も相談します。痛み・熱感・膿・広がる赤み・発熱は当日中の受診目安です。この記事では、粘着部の形、装着日数、消毒剤や追加テープの記録、薬や保護フィルムを自己判断で重ねない注意を整理します。原因は見た目だけでは断定できません。

監修: 吉井恭平 血糖センサー貼付部のかぶれ 最終更新 2026-09-27

まず押さえたい、3つのポイント

01

刺激を我慢しない

02

外した間の測定を相談

03

製品と経過を記録

痛み・熱感・膿・広がる赤みは当日中に相談

痛みが増す、熱を持って腫れる、膿が出る、赤みが広がる、発熱がある場合は当日中に医療機関へ連絡してください。意識の異常や強い息苦しさがある場合は、撮影や機器の操作より119番への連絡を優先します。

01 / First Step

貼付部がかゆいとき、装着を我慢しない

血糖センサーのまわりが赤くかゆいときは、皮膚刺激への対応を製品の説明書で確認し、糖尿病の担当医へ連絡します。機器を使い続けるために、痛みやただれを我慢しないでください。皮膚の状態は皮膚科でも確認します。 [1][2]

たとえばFreeStyleリブレ2の日本向け公式案内では、接着部などに刺激を感じたら取り外し、再使用前に医療従事者へ相談するよう案内されています。これをすべての機種に一律に当てはめず、手元の製品名と説明書を確認してください。 [1]

センサーを外すことと、血糖の確認や糖尿病の治療をすべてやめることは別です。外した間に何で測るか、次のセンサーをどうするかを担当医へ確認します。インスリンや飲み薬の量を、皮膚のかゆみだけを理由に自己変更しないでください。

この記事では、数日間連続して装着するセンサーの貼付部に症状がある方へ、皮膚の観察と相談の準備を説明します。測定機器の選び方や糖尿病治療の調整、粘着テープ全般の選び方は、個別の診療や製品案内で確認する内容です。

連絡するときは「どのセンサーを、いつ、どこに貼り、いつからどう変わったか」を短く伝えましょう。外してよいかだけでなく、外した後の測定方法まで一緒に尋ねると、皮膚への対応と日々の治療をつなげて相談できます。

上腕の血糖センサーの粘着部付近の赤みと、相談用に置いたスマートフォン・記録ノートの説明イラスト
貼付部の状態と使った製品を記録し、医療機関へ相談しましょう。説明用の生成イラストで、実在患者さんの症例写真ではありません。
02 / When To Visit

痛み・熱感・膿があるときの受診目安

赤みとともに痛みや熱感が増す、腫れる、膿が出る、発熱する場合は、当日中に医療機関へ相談してください。かぶれと思っていた場所に感染が重なることがあり、交換予定日まで待つ判断は避けます。 [3][4]

貼った形から赤みが広がる、水ぶくれやただれが増える、触れなくても痛むなどの変化も伝えます。糖尿病があること、免疫を抑える薬を使っていることなどは受診先に知らせてください。写真を撮るために受診を遅らせる必要はありません。 [4]

軽いかゆみでも、続く、繰り返す、眠れない、次の装着が難しい場合は早めに相談します。何日までは放置してよいという共通の基準はありません。製品ごとの取り外し指示がある場合は、次の診察予約まで我慢せずその指示に従います。 [1][2][5]

意識がおかしい、反応が鈍い、強い息苦しさがあるときは119番へ連絡してください。皮膚症状と同時でも、原因をかぶれと決めず緊急の評価を優先します。血糖に関する体調不良では、事前に担当医から教わった対応も周囲の人へ伝えてください。

血糖センサー貼付部の症状と相談の目安
症状・状態対応相談の時期
意識の異常・反応が鈍い・強い息苦しさ撮影や機器操作より救急連絡直ちに119番
痛み・熱感・腫れ・膿・広がる赤み・発熱感染などの評価を受ける当日中に医療機関へ
かゆみ・赤み・水疱が続く、次の装着が難しい製品の刺激時の指示に従い、測定方法も相談早めに担当医・皮膚科へ
軽くても交換のたびに繰り返す製品と経過を記録して原因を相談次の装着計画と一緒に相談
03 / Observation

粘着部の形と、装着後の時間を記録する

記録するのは、赤みが粘着部の形に沿うか、中心の刺入部に集中するか、周囲へ広がるかです。形は診察の手がかりですが、写真だけでアレルギーや感染を確定することはできません。症状が出た時期も一緒に残します。 [3][6]

センサーを装着した日、最初にかゆくなった日、赤みが目立った日を分けて書きます。「装着三日目、運動後から」などで十分です。翌日以降の変化もあり得るため、貼った直後に問題がなかったことだけで製品との関係を否定しません。 [5][6]

本体の接着面と、上から追加した固定テープは別々に確認します。外側のテープに沿う赤みなのか、本体の下に目立つのかを伝えます。皮膚を見るためだけに何度も浮かせたり貼り直したりせず、すでに見える範囲を記録してください。

取り外した場合は、直後とその後の変化を写真やメモで残します。写真は体のどこか分かる全体像と近接像を、加工せず撮ると比較しやすくなります。かさぶたを剥がす、水ぶくれを潰す、膿を絞るなどの操作はせず、その状態を伝えましょう。

前回の貼付場所、同じ製品で以前にも症状が出たか、今回は追加品を変えたかも役立ちます。左右の腕を交互に使っている場合は、どちらで何が起きたかを分けます。覚えていない条件は推測で埋めず「不明」として構いません。

04 / Possible Causes

粘着剤だけでなく、消毒剤や汗も確認する

貼付部の症状には、接触した成分へのアレルギー、刺激、汗や摩擦などが関係し得ます。見た目が似ているため、原因を一つに決めず、装着前後に皮膚へ触れたものを整理しましょう。 [5][6]

センサー本体以外に、消毒剤、固定用テープ、皮膚保護剤、粘着剤を落とす製品を使っていないかを確認します。使った順序と、今回初めて使ったものをメモすると、何が変わったかを説明しやすくなります。箱や成分表示の写真も残してください。

発汗の多い運動、入浴後の湿り、衣服やバッグとのこすれなど、かゆみが強くなる場面を記録します。汗が関係しそうでも、それだけでアレルギーがないとは判断できません。装着準備は自己流に変えず、機種の指定どおりに行います。 [2][5]

以前使えた製品でも後から反応が出ることがあります。また、特定成分を含まない表示だけで皮膚刺激が起こらないとは言えません。別のセンサーを試して原因を確かめる前に、皮膚の診察と担当医との測定計画の相談を進めてください。 [1][6]

アレルギーが疑われる場合に検討するパッチテストは、医師が調べる物質や判定を選ぶ検査です。すべてのかぶれの原因が分かるものではなく、刺激による症状の判定にも限界があります。センサーの切れ端を自分で貼る検査は行わないでください。 [7][8]

05 / Measurement Plan

外した間の血糖確認を担当医と相談する

取り外しが必要なときは、糖尿病の担当医へ代わりの血糖確認を、皮膚科へ貼付部の治療を相談します。測定器や物品があるか、測定できない時間が生じるかを伝えてください。皮膚の対処と日々の測定を両立させる計画を確認しましょう。

CGMは主に皮下の間質液中のグルコースを測る機器で、指先で測る血糖値と常に同じではありません。センサー値と自覚症状が合わない場合などは、使用機種の説明書と担当医の指示に従って血糖測定器で確認します。 [9]

電話では「皮膚の症状」「現在センサーが付いているか」「測定値が見られるか」「代わりの測定器があるか」の四点を伝えます。外す対応が指示されているのに、連絡がつくまで無理に貼り続ける必要があるとは考えないでください。 [1]

予備のセンサーや測定器がない、使い方が分からない場合も、その事実を担当医へ知らせましょう。機器の不具合や交換の問い合わせはメーカー窓口が扱うことがありますが、薬やインスリンの調整は診療側へ確認します。

センサー情報をインスリンポンプなどと連携している方は、センサーを外した際の対応も担当施設へ確認してください。この記事で設定や投与量を変更する手順は示せません。ふだん渡されている機器トラブル時の連絡先や指示書を用意しましょう。

06 / Skin Care

薬や保護フィルムを自己判断で重ねない

かゆみを抑えるために、センサーの下へ薬やクリームを入れたり、保護フィルムを追加したりする前に相談してください。皮膚の状態と機種によって適切な方法が異なり、追加する製品自体が刺激になる場合もあります。 [2][10]

インターネットで見た下敷きテープや穴を開ける方法を、そのまま別機種へ応用しないでください。装着位置や固定方法には製品ごとの指定があります。追加品が必要か、使えるものは何かを、担当医とメーカーの案内で確認します。参考文献の保護剤資料には旧機種に関する補助的情報も含まれるため、現在使う機種の取扱説明書の代わりにはしません。 [10]

取り外す場合は製品の説明書に従い、無理に引き剥がさないようにします。強い痛みがある、皮膚が一緒に剥けそう、外し方が分からない場合は医療機関やメーカーへ連絡してください。消毒用アルコールなどを、ただれた皮膚へ繰り返し塗らないでください。

外した後の乾燥した皮膚のケアと、次に装着する直前の準備は区別します。たとえばDexcomの公式案内では、挿入する際の装着部位には保湿剤を使わないとされています。保湿剤や塗り薬の使用箇所・時期は皮膚の状態と機種を伝えて相談します。 [2]

かぶれの治療では塗り薬などが選ばれることがありますが、感染が疑われる場合を含め、必要な薬は診察で判断します。残っていた薬を追加して症状を隠しながら装着を続けず、現在の処方薬の続け方も処方元に確認してください。 [11]

07 / Visit Preparation

診察には製品名・装着日・皮膚の写真を持参する

診察前には、センサーの正式な製品名、装着した日時と部位、症状が出た時点をまとめます。皮膚科には糖尿病の治療内容を、糖尿病の担当医には皮膚の症状を伝え、双方が同じ経過を確認できるようにしましょう。

製品の箱やラベルの写真、固定テープや消毒剤の名前、使った塗り薬、お薬手帳を準備します。すべてそろわなくても受診はできます。メーカーへ問い合わせた場合は、伝えた内容と回答をメモして診療側にも共有してください。

症状の写真には、日付と「装着何日目」「取り外し直後」などの説明を添えます。痛み、かゆみ、睡眠への影響、発熱の有無も記録すると、写真に写らない困りごとを伝えられます。症状を強く見せる加工は必要ありません。

次の診察では、炎症が落ち着くまでの皮膚のケア、次に装着できる場所と時期、測定を補う方法、再び症状が出たときの連絡先を確認します。疑われる原因に応じて専門施設での検査が必要かも相談し、ご自身で同じ症状を再現しないようにします。 [7][8]

電話での例は「○○のセンサーを月曜日に右腕へ装着し、水曜日から接着部がかゆいです。今は赤みがあり、膿と発熱はありません。取り外した後の測定方法を確認したいです」です。実際の症状に置き換えて伝え、症状があるのに例に合わせて省略しないでください。

  • センサー:正式な製品名、装着日と左右・部位、取り外した日時
  • 皮膚:かゆみ・痛みの開始日、貼付部との位置関係、写真と変化
  • 追加品:消毒剤、上貼りテープ、保護剤、使用した塗り薬の名前
  • 測定:現在値を確認できるか、予備の測定器と物品の有無
  • 診療:糖尿病の担当施設、お薬手帳、受けている指示と相談したい点
08 / Next Steps

再装着は皮膚の状態と機種の指示を確認してから

次の装着は、炎症のある場所を避けることと、機種が指定する装着部位・準備方法の両方を確認して進めます。赤みが引いたから同じ条件で直ちに再開できるとは限らず、繰り返す場合は原因の評価が必要です。 [2][5]

「貼る場所を変える」「テープを変える」「皮膚の治療をする」は、それぞれ違う対応です。どれを行うかを一人で次々に試すより、担当者と変更点を決めて記録すると、再発時にも経過を伝えやすくなります。

接触アレルギーと分かった場合には、症状が落ち着いても原因成分への再接触に注意します。特定製品なら誰でも安心という保証はできません。使える機器や固定方法について、皮膚科と糖尿病の診療側で相談を続けてください。 [6]

まずは急ぐ症状がないかを確認し、製品の皮膚刺激時の指示に従い、外した間の血糖確認まで相談しましょう。日付・製品・貼付場所の記録は、必要な情報を短く伝える助けになります。機器の使用を我慢で続ける必要はありません。

  • 装着部位・準備・交換方法は使用中の機種の説明書で確認する
  • 皮膚症状が再発した場合の連絡先と、代わりの測定方法を確認する
  • 原因確認のための貼り直しや、薬・機器設定の自己変更はしない

池袋で血糖センサー貼付部のかぶれを相談したい方へ

池袋で皮膚科受診をご検討の方へ

池袋駅周辺や東池袋で、血糖センサーを貼った場所の赤み・かゆみを相談する方は、製品名、装着日、皮膚の写真、お薬手帳をご準備ください。池袋サンシャイン通り皮膚科の一般皮膚科で皮膚の状態を確認し、必要な対応を相談します。

当院ではパッチテストは実施していません。必要に応じて専門施設での相談をご案内します。血糖確認の方法、機器とインスリンポンプの調整、糖尿病の薬については担当医へ確認してください。痛みや膿、発熱がある場合は情報がそろうまで待たず医療機関へ連絡しましょう。

FAQ

よくある質問

かゆくても交換予定日まで貼り続けた方がよいですか?

交換予定日まで我慢する必要があるとは考えないでください。皮膚刺激時の対応は機種の説明書を確認し、取り外しが指示されている場合は従います。糖尿病の担当医へ連絡して、外した間の血糖確認も相談しましょう。痛み・熱感・膿・発熱がある場合は当日中に受診してください。

センサーを外したら、血糖の測定も休んでいいですか?

センサーの取り外しと、血糖管理をやめることは別です。担当医から指示された方法で血糖を確認し、代わりの測定器がない、操作が分からない場合はすぐ伝えてください。インスリンや飲み薬を自己判断で中止・増減せず、測定できない間の対応を診療側へ確認します。

丸い形に赤くなったら粘着剤のアレルギーですか?

形だけでは断定できません。粘着部へのアレルギーのほか、刺激や汗、摩擦、追加テープなども関係し得ます。本体の下かテープの縁か、装着何日目からかを記録してください。痛みや熱感、膿があるときは感染も考える必要があり、かぶれと決めつけず早く相談しましょう。

センサーの下に市販のフィルムや薬を入れてもいいですか?

自己判断で追加せず、機種名と皮膚症状を伝えて相談してください。追加製品が刺激になることもあり、装着方法や使える材料は機種によって異なります。一般的なテープの工夫をそのまま応用せず、担当医と製品の公式案内を確認しましょう。

池袋の皮膚科でセンサーのかぶれや検査を相談できますか?

当院の一般皮膚科では貼付部の赤みやかゆみの状態を確認し、必要な対応を相談します。パッチテストは当院では実施していないため、必要時は専門施設での相談をご案内します。センサーの交換計画や糖尿病治療の調整は、糖尿病の担当医へ確認してください。

どのくらい赤みが引けば、同じ場所へ貼り直せますか?

日数だけで共通に判断できません。炎症の状態や原因、製品の装着部位の指定によって対応が異なります。症状のある場所への再装着を避け、担当医へ相談しましょう。何度も同じ反応が出る場合は原因の評価が必要で、症状を再現するための貼り直しは行わないでください。

外すように指示されましたが、代わりの測定器がありません。どうしたらよいですか?

糖尿病の担当施設へ、皮膚の症状、取り外しの必要性、代わりの測定器がないことを速やかに伝えてください。必要な機器や物品、測定できない間の対応を個別に確認します。測定のために炎症を我慢したり、薬を自己調整したりせず、意識の異常などがあれば救急対応を優先します。

池袋サンシャイン通り皮膚科 院長 吉井恭平

この記事の監修医師

吉井恭平|池袋サンシャイン通り皮膚科 院長

血糖センサーの貼付部に症状があるときは、皮膚への対応と、外した間の血糖確認を一緒に考えることが大切です。装着した日、使った製品、症状の変化を診察でお伝えください。
赤みの形だけで原因を決めず、痛み・膿・発熱があれば早めに受診しましょう。薬や固定方法を自己変更する前に、糖尿病の担当医と皮膚科へ相談してください。
参考文献
  1. [1] アボット:FreeStyleリブレ2の皮膚刺激と取り外し時の対応
  2. [2] Dexcom:肌の炎症を防ぐには?(日本向け案内)
  3. [3] NHS:Contact dermatitis — Symptoms(感染が疑われる変化)
  4. [4] NHS:Cellulitis(痛み・熱感・腫れと緊急性)
  5. [5] 英国皮膚科医協会:Contact dermatitis(刺激とアレルギー)
  6. [6] DermNet:Allergic contact dermatitis(症状・原因・再接触)
  7. [7] 日本皮膚科学会:かぶれ Q8 パッチテストとは
  8. [8] DermNet:Patch tests(検査の目的と限界)
  9. [9] アボット:FreeStyleリブレ2 センサー添付文書(2025年12月改訂)
  10. [10] Dexcom:炎症を起こしている皮膚または敏感肌(追加保護剤の注意点)
  11. [11] NHS:Contact dermatitis — Treatment(かぶれの治療)