池袋の皮膚科で多汗症治療|手汗・ワキ汗のボトックス・外用薬(保険適用あり)


Hyperhidrosis Treatment

池袋の皮膚科で多汗症治療|手汗・ワキ汗のボトックス・外用薬

Medical Treatment for Excessive Sweating

最終更新日:2026年5月4日

「緊張すると手汗で書類が濡れてしまう」「冬でもワキ汗がひどく、服の汗ジミが気になる」——このようなお悩みは「原発性局所多汗症」という疾患の可能性があります。

日本国内の調査によると、原発性多汗症の有病率は約0.93%から数%とされ、多くの患者さんが日常生活や仕事、人間関係において深刻なQOL(生活の質)の低下を感じています[8]。しかし、適切な医療機関を受診している方はごくわずかです。

池袋サンシャイン通り皮膚科では、最新のガイドライン[10]に基づき、保険適用の外用薬(エクロック・アポハイド)やワキへのボトックス注射(自費)など、患者様の症状とライフスタイルに合わせた段階的な多汗症治療を提供しています。池袋駅東口から徒歩3分、土日も診療しておりますので、お気軽にご相談ください。

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多汗症とは?原因と診断基準

About Hyperhidrosis

多汗症の種類

多汗症は、体温調節に必要な量を超えて過剰に汗をかく疾患です。汗をかく部位によって、全身に汗をかく「全身性多汗症」と、特定の部位(手のひら、足の裏、ワキ、顔など)に大量の汗をかく「局所性多汗症」に分けられます。

また、他の病気(甲状腺機能亢進症や感染症など)や薬の副作用が原因で起こる「続発性」と、明らかな原因疾患がない「原発性」に分類されます。皮膚科で治療の対象となる多くは「原発性局所多汗症」です。

原発性局所多汗症の診断基準

原因不明の過剰な局所発汗が6ヶ月以上続いており、以下の6項目のうち2項目以上を満たす場合、「原発性局所多汗症」と診断されます[10]

  1. 最初に症状が出たのが25歳以下であること
  2. 左右対称性に発汗がみられること
  3. 睡眠中は発汗が止まっていること
  4. 1週間に1回以上多汗のエピソードがあること
  5. 家族にも同じ病気の人がいること
  6. それらによって日常生活に支障をきたすこと

【重症度判定(HDSS)】
自覚症状により重症度を1〜4のスコアで判定します。スコア3以上(発汗は我慢できず、日常生活に頻繁に支障がある、または常に支障がある)の場合、重症と判定され、一部の外用薬治療が保険適用となります[9]

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当院の多汗症治療(保険適用・自費)

Treatment Options

当院では、患者様の症状の部位(ワキ、手、足など)や重症度に応じて、外用薬から注射療法まで幅広い治療選択肢をご用意しています。

保険適用の新しい外用薬(塗り薬)

近年、多汗症治療において画期的な新薬が登場し、当院でも積極的に処方しています。

エクロックゲル(ワキ汗用) 日本初の原発性腋窩多汗症用の保険適用外用薬です。有効成分(ソフピロニウム臭化物)が汗腺のムスカリン受容体をブロックし、発汗を抑えます。1日1回、両ワキに塗布します。
アポハイドローション(手汗用) 日本初の原発性手掌多汗症用の保険適用外用薬です。有効成分(オキシブチニン塩酸塩)が手のひらの皮膚から吸収され、発汗を抑えます[3][4]。1日1回、就寝前に両手に塗布します。
ラピフォートワイプ(ワキ汗用) 1回使い切りタイプのワイプ(シート)製剤です。有効成分(グリコピロニウムトシル酸塩水和物)を含んだ不織布でワキをひと拭きするだけで、手軽に発汗を抑えることができます[6][7]

塩化アルミニウム外用液(自費診療)

50g 1,000円(税込・診察料別)

従来から多汗症治療の第一選択として用いられてきた外用薬です。汗腺の出口を物理的に塞ぐことで発汗を強力に抑えます。ワキ・手・足など様々な部位に使用可能で、副作用が少なく、長期使用にも適しています[11]

【手汗(手掌多汗症)に特に有効:ODT(密封療法)】
特に手掌(手のひら)の多汗症に対しては、就寝前に塗布した後にポリエチレン手袋などで密封するODT(Occlusive Dressing Technique)を併用することで、成分の皮膚への浸透が高まります。複数の研究で、このODT療法はボトックス注射に匹敵する優れた発汗抑制効果を発揮することが報告されています[12]

How to Use — 使い方のポイント

  • 塗布タイミング:1日1回、就寝前に汗の気になる部位に薄く塗布します。
  • ODT(手汗の場合):塗布後すぐにポリエチレン手袋を着用し、翌朝外します。
  • 効果が出るまで:数週間、毎晩続けることで効果が現れます。
  • 維持期:効果実感後は週2〜3回の塗布で発汗を抑えた状態を維持できます。

ボトックス注射(ボツリヌス療法)※当院ではワキ(腋窩)のみ・自費診療

ボツリヌス菌が作り出す天然のタンパク質(ボツリヌストキシン)を有効成分とする薬を、ワキに細かく注射する治療です。交感神経から汗腺への情報伝達物質(アセチルコリン)の放出をブロックすることで、過剰な発汗を強力に抑えます[1]当院でのボトックス注射は、ワキ(腋窩)のみを対象とした自費診療となります。手や足への注射は行っておりません。

対象部位 ワキ(腋窩)のみ
効果と持続期間 注射後2〜3日で効果が現れ始め、約4〜9ヶ月間持続します(個人差があります)。春〜初夏に注射することで、汗の気になるシーズンを快適に過ごすことができます。
診療区分 自費診療となります。
エビデンス 数多くのランダム化比較試験(RCT)により、ボトックス注射はプラセボと比較して有意に発汗量を減少させ、患者のQOLを改善することが証明されています[2]

イオントフォレーシス(水道水通電療法)

水道水を入れた専用の容器に手や足を浸し、微弱な電流を流す治療法です。電流によって生じる水素イオンが汗腺の出口を狭くすることで発汗を抑えます[5]

【ご注意】
当院ではイオントフォレーシスの機器を導入していないため、この治療は実施しておりません。手汗・足汗でお悩みの方には、アポハイドローションや塩化アルミニウム外用液(ODT療法含む)など、外用薬による治療を中心にご提案しております。

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よくある質問(FAQ)

Frequently Asked Questions

多汗症の治療は保険が適用されますか?
はい、ワキ汗(重度の原発性腋窩多汗症)に対するエクロックゲル・ラピフォートワイプ、手汗に対するアポハイドローションは保険適用となります。ワキのボトックス注射(自費)や塩化アルミニウム外用液は自費診療となります。

ボトックス注射の効果はどのくらい続きますか?
個人差はありますが、通常注射後2〜3日で効果が現れ始め、約4〜9ヶ月間持続します。汗の気になる春から初夏にかけての治療がおすすめです。

塩化アルミニウム外用液はどのように使いますか?
1日1回、就寝前に汗の気になる部位に塗布します。手汗の場合は、塗布後に手袋を着用するODT(密封療法)を行うことで、ボトックス注射に匹敵する効果が期待できます。

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診療の流れ

Flow of Treatment

  1. ご予約・ご来院:WEB予約システムより「一般皮膚科」をご予約ください。
  2. 問診・診察:医師が症状の部位、期間、日常生活への影響などを詳しく伺い、多汗症の診断と重症度判定を行います。必要に応じて、他の疾患が隠れていないか血液検査を行う場合があります。
  3. 治療方針の決定:患者様の症状やライフスタイルに合わせ、外用薬やボトックス注射(ワキのみ・自費)などから最適な治療法をご提案します。
  4. 治療開始:外用薬の場合は院外処方箋を発行、または院内処方(塩化アルミニウム等)を行います。ボトックス注射の場合は、当日の施術枠の空き状況によっては当日施術も可能ですが、原則として別日でのご予約となります。
  5. 経過観察:治療の効果や副作用の有無を確認しながら、必要に応じて治療法を調整していきます。

吉井 恭平 医師

MEDICAL SUPERVISOR

吉井 恭平

池袋サンシャイン通り皮膚科 院長

多汗症は「たかが汗」と見過ごされがちですが、患者様にとっては学業や仕事、対人関係において大きな精神的負担となる疾患です。当院では、新しい保険適用の塗り薬から、効果の高いボトックス注射(ワキ・自費)、そして当院おすすめの塩化アルミニウム外用液(ODT療法)まで、患者様一人ひとりのライフスタイルに合わせた治療を提案しております。汗のお悩みで日常生活に支障を感じている方は、一人で悩まず、ぜひお気軽に当院へご相談ください。

参考文献・エビデンス:

  1. [1] Naumann M, et al. (2001). Botulinum Toxin A for Axillary Hyperhidrosis. NEJM, 344(7):488-493. https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJM200102153440704
  2. [2] Lowe NJ, et al. (2007). Botulinum toxin type A in the treatment of primary axillary hyperhidrosis. JAMA Dermatol, 143(11):1216-1222. https://jamanetwork.com/journals/jamadermatology/fullarticle/399784
  3. [3] Wolosker N, et al. (2012). A randomized placebo-controlled trial of oxybutynin for the initial treatment of palmar and axillary hyperhidrosis. J Vasc Surg, 55(6):1696-1700. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22405624/
  4. [4] El-Samahy M, et al. (2023). Safety and efficacy of oxybutynin in patients with hyperhidrosis: systematic review and meta-analysis. Arch Dermatol Res, 315:2091-2099. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37095304/
  5. [5] Kim DH, et al. (2017). Treatment of Palmar Hyperhidrosis with Tap Water Iontophoresis. Ann Dermatol, 29(6):728-734. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5705359/
  6. [6] Lamb YN. (2019). Topical Glycopyrronium Tosylate in Primary Axillary Hyperhidrosis. Clin Drug Investig, 39:1141-1150. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31630336/
  7. [7] Yokozeki H, et al. (2022). Topical glycopyrronium tosylate in Japanese patients with primary axillary hyperhidrosis. J Dermatol, 49(9):871-880. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35763567/
  8. [8] Hasimoto EN, et al. (2018). Hyperhidrosis: prevalence and impact on quality of life. J Bras Pneumol, 44(4):292-298. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6326693/
  9. [9] Kowalski JW, et al. (2004). Validity and reliability of the hyperhidrosis disease severity scale (HDSS). J Am Acad Dermatol, 51(6):952-959. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15583588/
  10. [10] 藤本智子ほか(2023). 原発性局所多汗症診療ガイドライン 2023年改訂版. 日本皮膚科学会雑誌. https://www.dermatol.or.jp/dermatol/wp-content/uploads/xoops/files/guideline/takansho2023_230420.pdf
  11. [11] Schlereth T, et al. (2009). Hyperhidrosis—causes and treatment of enhanced sweating. Dtsch Arztebl Int, 106(3):32-37. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2695293/
  12. [12] Hölzle E, et al. (2001). Management of hyperhidrosis by tap water iontophoresis and topical aluminum chloride. Curr Probl Dermatol, 29:92-100. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11450289/

監修医師:吉井恭平(池袋サンシャイン通り皮膚科 院長)