池袋でとびひ治療|皮膚科医が解説する原因と治し方
最終更新日: 2026-05-06
📋 この記事のポイント
- ✓ とびひは細菌感染症であり、早期の診断と適切な抗菌薬治療が重要です。
- ✓ 主な原因菌は黄色ブドウ球菌とA群β溶血性レンサ球菌で、症状により水疱性・痂皮性の2種類に分類されます。
- ✓ 感染拡大を防ぐため、患部を触らない、清潔に保つ、他人との接触を避けるなどの対策が不可欠です。
※ 本記事は医療広告ガイドラインに基づき作成されています。記事内には当院の治療・サービスに関する情報が含まれます。
📑 目次
とびひ(伝染性膿痂疹)とは?

- 伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)
- 皮膚に細菌が感染することで、水ぶくれや膿(うみ)を持ったかさぶたが生じ、接触により急速に広がる皮膚疾患の医学的名称です。一般的に「とびひ」と呼ばれています。
とびひの主な原因菌と感染経路
とびひの主な原因菌は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)とA群β溶血性レンサ球菌(Streptococcus pyogenes)の2種類です[1]。これらの細菌は、健康な人の皮膚や鼻腔にも常在していることがありますが、皮膚に傷や湿疹などがあると、そこから侵入して感染を引き起こします。- 黄色ブドウ球菌:主に水疱性膿痂疹(すいほうせいのうかしん)の原因となります。この菌が産生する毒素(表皮剥奪毒素)が皮膚の表面を剥がすことで、水ぶくれができます[2]。
- A群β溶血性レンサ球菌:主に痂皮性膿痂疹(かひせいのうかしん)の原因となります。この菌は、とびひだけでなく、扁桃炎や腎炎などの合併症を引き起こす可能性もあります。
とびひの種類と症状の違い
とびひは、原因菌や症状によって大きく2つのタイプに分けられます。- 水疱性膿痂疹(すいほうせいのうかしん):
主に黄色ブドウ球菌が原因で、小さな水ぶくれ(水疱)ができ、それが次第に大きくなって破れると、ただれた状態になります。ジュクジュクとした分泌液が特徴で、これが乾燥すると薄いかさぶたになります。かゆみが強く、掻きむしることでさらに広がりやすくなります。主に顔、手足、体幹に発生します。 - 痂皮性膿痂疹(かひせいのうかしん):
主にA群β溶血性レンサ球菌が原因で、赤みのある小さな発疹から始まり、すぐに厚いかさぶた(痂皮)ができます。水ぶくれはあまり目立たず、厚い蜂蜜色の痂皮が特徴です。リンパ節の腫れや発熱を伴うこともあり、水疱性膿痂疹よりも重症化しやすい傾向があります。顔、特に鼻の周りや口の周りにできやすいとされています。
とびひの診断と検査方法とは?
とびひの診断は、主に皮膚科医による視診(患部を直接見て判断すること)と、必要に応じて細菌検査によって行われます。早期に正確な診断を下し、適切な治療を開始することが、症状の悪化や感染拡大を防ぐ上で非常に重要です。皮膚科での視診による診断
多くのとびひのケースでは、特徴的な皮膚病変から視診のみで診断が可能です。医師は、水疱、びらん(ただれ)、痂皮(かさぶた)の形態や分布、周囲の皮膚の状態などを詳しく観察します。特に、水疱性膿痂疹の透明な水ぶくれや、痂皮性膿痂疹の厚い蜂蜜色のかさぶたは、診断の手がかりとなります。問診では、発症時期、かゆみの有無、他の部位への広がり方、家族や周囲に同様の症状の人がいないかなどを確認します。当院では、初診時に「虫刺されかと思っていたら、あっという間に広がってしまって…」と相談される患者さまも少なくありません。視診と問診で、とびひの可能性が高いと判断した場合は、速やかに治療を開始します。細菌培養検査の重要性
視診でとびひが疑われる場合でも、治療薬の選択や、特に重症例や治療に反応しないケースでは、原因菌を特定するための細菌培養検査を行うことがあります。この検査では、患部の分泌液や水疱の内容物を採取し、どの種類の細菌が感染しているか、またその細菌がどの抗菌薬に効果があるか(薬剤感受性)を調べます。| 検査項目 | 視診・問診 | 細菌培養検査 |
|---|---|---|
| 目的 | 症状の特徴から診断 | 原因菌の特定、薬剤感受性の確認 |
| 所要時間 | 数分〜10分程度 | 検体採取は数分、結果判明まで数日 |
| メリット | 迅速な診断、即座に治療開始可能 | 確実な原因菌特定、最適な抗菌薬選択 |
| デメリット | 非典型例では診断が難しい場合がある | 結果判明まで時間がかかる |
| 実施頻度 | ほぼ全例 | 必要に応じて実施 |
池袋の皮膚科で受けられるとびひの治療法

抗菌薬による治療
とびひの治療の基本は、原因菌を排除するための抗菌薬の使用です。とびひの主な原因菌である黄色ブドウ球菌やA群β溶血性レンサ球菌に効果のある抗菌薬が選択されます[1]。- 内服抗菌薬:
症状が広範囲に及ぶ場合や、発熱などの全身症状を伴う場合、または外用薬だけでは効果が不十分な場合に処方されます。一般的に、ペニシリン系やセフェム系の抗菌薬が選択されることが多いです。服用期間は、症状の改善が見られても、医師の指示に従い数日間継続することが重要です。途中で服用を中止すると、菌が完全に死滅せず再発したり、薬剤耐性菌が出現したりするリスクがあります。 - 外用抗菌薬:
比較的軽症の場合や、内服薬と併用して使用されます。フシジン酸、ムピロシン、オゼノキサシンなどの抗菌成分を含む軟膏やクリームが患部に直接塗布されます。外用薬は、患部の細菌を直接攻撃し、症状の改善を促します。塗布の際は、清潔な手で薄く均一に塗ることが大切です。
患部のケアと感染拡大防止策
抗菌薬による治療と並行して、患部の適切なケアと感染拡大防止策が非常に重要です。これにより、治癒を早め、再発や周囲への感染を防ぐことができます。- 患部の清潔保持:
毎日シャワーで優しく洗い流し、清潔に保つことが大切です。石鹸をよく泡立てて、患部をゴシゴシ擦らず、泡で包み込むように洗います。洗い終わったら、清潔なタオルで水分を優しく拭き取ります。 - 患部の保護:
患部をガーゼや絆創膏で覆い、掻きむしりや接触による感染拡大を防ぎます。特に小さいお子さんの場合は、無意識に掻いてしまうことがあるため、保護が重要です。 - 手洗いの徹底:
患部に触れた後はもちろん、こまめな手洗いを励行します。家族内での感染を防ぐためにも、石鹸と流水でしっかりと手を洗う習慣をつけましょう。 - タオルや衣類の共有を避ける:
とびひの患者さんが使用したタオルや衣類は、他の家族と共有せず、別々に洗濯するようにします。 - 爪を短く切る:
爪が長いと、掻きむしった際に皮膚を傷つけたり、爪の間に細菌が入り込んだりしやすくなります。
⚠️ 注意点
とびひの症状がある間は、プールや温泉などの公共施設での入浴は避けるべきです。学校や保育園への登園・登校については、患部を適切に覆い、感染拡大の恐れがないと医師が判断すれば可能です。必ず医師に相談し、指示に従ってください。
とびひの予防と日常生活での注意点
とびひは非常に感染力が強いため、発症してからの治療はもちろん重要ですが、日頃からの予防と日常生活での注意点がさらに大切です。特に、皮膚のバリア機能が低下しやすい状況では、感染リスクが高まります。とびひを予防するためのポイント
とびひの予防には、皮膚を清潔に保ち、傷を作らないことが基本となります。以下のポイントを日常生活に取り入れることで、感染リスクを低減できます。- 皮膚を清潔に保つ:
汗をかいたらシャワーを浴びるなど、こまめに皮膚を清潔に保ちましょう。特に夏場は汗をかきやすく、皮膚トラブルが増える傾向にあります。 - 皮膚の傷を放置しない:
虫刺され、擦り傷、切り傷などは、細菌が侵入する入り口となります。傷ができたらすぐに消毒し、清潔な絆創膏などで保護しましょう。アトピー性皮膚炎などで皮膚が乾燥しがちな場合は、保湿ケアをしっかり行い、皮膚のバリア機能を維持することが重要です。 - 爪を短く清潔に保つ:
爪が長いと、無意識に皮膚を掻きむしって傷つけてしまうことがあります。また、爪の間に細菌が潜んでいることもありますので、常に短く清潔に保ちましょう。 - 手洗いを徹底する:
外出後や食事の前など、こまめな手洗いを習慣づけましょう。 - タオルや衣類の共有を避ける:
家族間であっても、タオルや衣類、寝具などの共有は避け、感染リスクを減らしましょう。
とびひが治った後の注意点は?
とびひの症状が改善し、医師から治癒の診断を受けた後も、いくつか注意すべき点があります。- 色素沈着:
とびひが治った後、一時的に患部に色素沈着(シミのようなもの)が残ることがあります。これは炎症後色素沈着と呼ばれ、通常は数ヶ月から1年程度で自然に薄れていきますが、紫外線に当たると濃くなることがあるため、日焼け対策を心がけましょう。 - 再発予防:
一度とびひにかかると、皮膚のバリア機能が低下している限り、再発のリスクがあります。前述の予防策を継続し、皮膚の健康を維持することが重要です。 - 合併症の確認:
特にA群β溶血性レンサ球菌による痂皮性膿痂疹の場合、まれに急性糸球体腎炎などの合併症を引き起こすことがあります[3]。とびひが治癒した後も、尿の異常(血尿など)やむくみなどの症状が見られた場合は、速やかに医療機関を受診してください。
とびひに関するよくある誤解と注意すべきこと

民間療法や自己判断での治療は危険?
とびひの症状が見られた際に、自己判断で市販薬を使用したり、民間療法を試したりすることは避けるべきです。とびひの原因菌は細菌であり、適切な抗菌薬による治療が不可欠です[1]。市販のステロイド外用薬などを誤って使用すると、かえって細菌感染を悪化させてしまう可能性があります。また、原因菌によっては、一般的な抗菌薬が効かない薬剤耐性菌である場合もあります。当院では、初診の患者さまから「市販薬を塗っていたら、かえって赤みがひどくなった」というご相談をいただくことがあります。これは、とびひに不適切な成分の薬を使用していたり、細菌の種類に合わない薬を使っていたりするケースがほとんどです。早期に皮膚科を受診し、医師の診断のもと、適切な治療を開始することが最も重要です。とびひは大人にもうつる?
とびひは子どもに多い疾患というイメージがありますが、大人にも感染します。特に、アトピー性皮膚炎や糖尿病などで皮膚のバリア機能が低下している方、高齢者、免疫力が低下している方などは、とびひにかかりやすい傾向があります。また、子どものとびひのケアをしている保護者の方も、患部に触れた手で自分の皮膚を触ることで感染するリスクがあります。大人でも、虫刺されや小さな傷からとびひが発症し、顔や手足に広がるケースをよく経験します。大人のとびひは、子どもの場合よりも症状が重くなることや、治りにくいことがあるため、早期の受診と治療がより一層重要です。とびひの治療期間はどれくらい?
とびひの治療期間は、症状の重症度や広がり、原因菌の種類、そして治療への反応によって異なりますが、一般的には数日から1週間程度で症状の改善が見られることが多いです。しかし、症状が改善したからといって自己判断で治療を中断すると、再発したり、菌が完全に排除されずに薬剤耐性菌が出現するリスクがあります。医師の指示に従い、処方された抗菌薬は最後まで服用・塗布を継続することが非常に重要です。当院では、治療開始から数日後に再診していただき、症状の改善度合いや副作用の有無を確認し、治療計画の調整を行うようにしています。多くの場合、1週間から10日程度で完全に治癒しますが、重症例や基礎疾患がある場合は、さらに治療期間が長くなることもあります。まとめ
とびひ(伝染性膿痂疹)は、細菌感染によって引き起こされる皮膚疾患であり、特に夏場に子どもに多く見られますが、大人にも発症します。主な原因菌は黄色ブドウ球菌とA群β溶血性レンサ球菌で、水疱性膿痂疹と痂皮性膿痂疹の2つのタイプがあります。診断は皮膚科医による視診が中心ですが、必要に応じて細菌培養検査も行われます。治療は、内服および外用抗菌薬が基本となり、患部の清潔保持や感染拡大防止策も重要です。予防には、皮膚を清潔に保ち、傷を放置しないこと、手洗いを徹底することが有効です。症状が見られた場合は、自己判断せずに池袋の皮膚科を受診し、適切な診断と治療を受けることが早期治癒と感染拡大防止に繋がります。お近くのグループクリニック
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よくある質問(FAQ)
📖 参考文献
- Luisa Galli, Elisabetta Venturini, Andrea Bassi et al.. Common Community-acquired Bacterial Skin and Soft-tissue Infections in Children: an Intersociety Consensus on Impetigo, Abscess, and Cellulitis Treatment.. Clinical therapeutics. 2020. PMID: 30777258. DOI: 10.1016/j.clinthera.2019.01.010
- Morgan Brazel, Anand Desai, Abhirup Are et al.. Staphylococcal Scalded Skin Syndrome and Bullous Impetigo.. Medicina (Kaunas, Lithuania). 2021. PMID: 34833375. DOI: 10.3390/medicina57111157
- P Hogan. Paediatric dermatology. Impetigo.. Australian family physician. 1998. PMID: 9735496
- Oumeish Youssef Oumeish, Jennifer L Parish. Impetigo herpetiformis.. Clinics in dermatology. 2006. PMID: 16487882. DOI: 10.1016/j.clindermatol.2005.10.009
- ゼビアックス(オゼノキサシン)添付文書(JAPIC)
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この記事の監修医
👨⚕️
吉井恭平