デルマ(デルマトロン)とは?美容医療での活用を解説
最終更新日: 2026-05-02
📋 この記事のポイント
- ✓ デルマ(デルマトロン)は高周波電流を用いた医療機器で、美容医療や皮膚科領域で幅広く活用されています。
- ✓ 主に電気脱毛、イオントフォレーシス、皮膚の引き締め、ニキビ治療などに効果が期待されます。
- ✓ 治療は比較的低侵襲でダウンタイムが少ないですが、適切な診断と施術が重要です。
※ 本記事は医療広告ガイドラインに基づき作成されています。記事内には当院の治療・サービスに関する情報が含まれます。
📑 目次
デルマ(デルマトロン)とは?その原理と特徴

高周波電流の医療応用
高周波電流は、その周波数や出力によって様々な医療効果を発揮します。デルマ(デルマトロン)で用いられる高周波は、主に以下の目的で利用されます。- 熱作用: 組織に熱を発生させ、毛根の破壊、コラーゲン線維の収縮・再生促進、血行促進などを促します。
- 電気刺激作用: 神経や筋肉に直接電気刺激を与え、筋肉の引き締めや痛みの緩和に寄与します[2]。
- イオン導入作用: 薬剤のイオン化を促進し、皮膚バリアを一時的に通過させることで、有効成分の深部への浸透を助けます。
- イオントフォレーシス
- 微弱な電流を利用して、水溶性の薬剤を皮膚の深部に浸透させる治療法です。薬剤が持つ電荷と同じ極性の電流を流すことで、電気的な反発力を利用して薬剤を皮膚内部に押し込みます。これにより、通常の塗布では届きにくい真皮層まで有効成分を届けることが可能になります。
デルマ(デルマトロン)で期待できる効果とは?
デルマ(デルマトロン)は、その高周波電流の特性を活かし、様々な肌の悩みに対して効果が期待されます。主な治療目的としては、電気脱毛、イオントフォレーシスによる薬剤導入、肌の引き締め・リフトアップ、ニキビ・ニキビ跡の改善、そして一部の皮膚疾患の治療が挙げられます。電気脱毛
デルマを用いた電気脱毛は、毛根に直接高周波電流を流し、熱によって毛乳頭や毛母細胞を破壊することで、永久脱毛を目指す方法です[1]。レーザー脱毛や光脱毛では反応しにくい、色素の薄い毛(白髪、金髪)や細い産毛にも効果が期待できる点が特徴です。また、レーザーでは照射が難しい眉毛の形を整えるなど、細かいデザイン脱毛にも適しています。当院では、レーザー脱毛で取り残した毛や、白髪の脱毛を希望される患者さまに、この電気脱毛を提案することがよくあります。施術後には「これまで諦めていた毛がなくなった」と喜んでくださる方が多いです。イオントフォレーシス(イオン導入)
イオントフォレーシスは、デルマの機器を使用して、ビタミンC誘導体やトラネキサム酸などの有効成分を皮膚の深層に浸透させる治療法です。微弱な電流により、皮膚のバリア機能を一時的に緩め、有効成分の浸透率を飛躍的に高めます。これにより、シミ、くすみ、肝斑の改善、ニキビの炎症抑制、肌のハリ・弾力アップなどの効果が期待できます。通常の化粧品塗布に比べて、数十倍から百倍以上の浸透効果があると言われています。診察の中で、患者さまの肌の状態や悩みに合わせて、導入する薬剤の種類を慎重に選定し、最適な治療プランを提案するようにしています。| 治療法 | 主な作用 | 期待できる効果 |
|---|---|---|
| 電気脱毛 | 高周波熱による毛根破壊 | 永久脱毛(白髪・産毛にも対応) |
| イオントフォレーシス | 電流による薬剤浸透促進 | シミ・くすみ改善、ニキビ抑制、ハリ向上 |
| 高周波リフトアップ | 熱によるコラーゲン収縮・生成 | たるみ改善、小顔効果、肌の引き締め |
| ニキビ・ニキビ跡治療 | 殺菌・炎症抑制、組織再生促進 | 炎症性ニキビの改善、ニキビ跡の凹凸緩和 |
肌の引き締め・リフトアップ
デルマ(デルマトロン)の高周波は、皮膚の真皮層に熱エネルギーを届け、コラーゲン線維を収縮させるとともに、新しいコラーゲンやエラスチンの生成を促進します。これにより、肌のたるみ改善、小顔効果、肌全体のハリ・弾力アップが期待できます[2]。特に、顔のたるみやほうれい線、フェイスラインの引き締めを希望される患者さまに有効な選択肢となります。当院で高周波リフトアップ治療を受けた患者さまの中には、治療を始めて数ヶ月ほどで「フェイスラインがすっきりした」「化粧ノリが良くなった」とおっしゃる方が多いです。継続的な治療によって、より自然で持続的な若返り効果を目指します。ニキビ・ニキビ跡の改善
高周波電流の殺菌作用や炎症抑制作用は、活動性のニキビ治療にも応用されます。また、熱刺激による皮膚再生促進効果は、ニキビ跡の赤みや凹凸の改善にも寄与すると考えられています。特に、炎症が強く、なかなか治らないニキビに悩む患者さまにとって、デルマは有効な治療法の一つとなり得ます。アトピー性皮膚炎のモデルラットにおいて、電気鍼が炎症を抑制する効果が報告されており[4]、同様の電気刺激が皮膚炎症に良い影響を与える可能性も示唆されています。デルマ(デルマトロン)の施術の流れと注意点

施術前のカウンセリングと診断
治療を開始する前に、医師による丁寧なカウンセリングと肌診断が不可欠です。患者さまの肌の悩み、既往歴、アレルギーの有無、内服薬などを詳しく伺います。特に、ペースメーカーを装着している方や妊娠中の方、金属アレルギーのある方などは、高周波治療が受けられない場合があります。当院では、問診の際に患者さまの家族歴や過去の美容医療経験についても詳しく伺うようにしています。これにより、患者さま一人ひとりに最適な治療計画を立案し、リスクを最小限に抑えることを目指します。一般的な施術の流れ
- 診察・カウンセリング: 医師が肌の状態を診断し、治療の適応や期待できる効果、リスクについて説明します。
- 洗顔・クレンジング: 施術部位のメイクや汚れを丁寧に落とします。
- 施術: 治療目的に応じて、専用のプローブ(電極)を皮膚に当て、高周波電流を照射します。痛みはほとんどありませんが、熱感を感じることがあります。必要に応じて冷却や麻酔クリームを使用します。
- 施術後: 冷却や鎮静パックを行い、肌の状態を落ち着かせます。アフターケアについて説明し、次回の予約を行います。
⚠️ 注意点
デルマ(デルマトロン)を用いた治療は、医療行為です。必ず専門知識を持った医師の診断のもと、適切な施設で施術を受けるようにしてください。自己判断での使用や、エステサロンなど医療機関以外の場所での施術は、効果が期待できないだけでなく、火傷や色素沈着などのリスクを伴う可能性があります。
施術後のアフターケアとダウンタイム
施術後の肌はデリケートになっているため、適切なアフターケアが重要です。保湿を十分に行い、日焼け止めを使用して紫外線対策を徹底してください。電気脱毛や高周波リフトアップの場合、軽度の赤みや腫れ、熱感が生じることがありますが、通常は数時間から数日で落ち着きます。イオントフォレーシスでは、ほとんどダウンタイムはありません。当院では、処方後のフォローアップでは、副作用の有無だけでなく、治療を継続できているか、効果の実感があるかを確認するようにしています。何か異常を感じた場合は、すぐに医療機関に相談することが大切です。デルマ(デルマトロン)の副作用とリスク
デルマ(デルマトロン)は比較的安全性の高い治療法ですが、医療行為である以上、副作用やリスクが全くないわけではありません。治療を受ける前に、起こりうる可能性のある副作用について理解しておくことが重要です。一般的な副作用
デルマ治療後に起こりうる一般的な副作用としては、以下のようなものが挙げられます。- 赤み・腫れ: 施術部位に一時的な赤みや腫れが生じることがありますが、通常は数時間から数日で自然に引いていきます。
- 熱感・ヒリヒリ感: 高周波の熱作用により、施術中や施術後に熱感やヒリヒリ感を感じることがあります。
- 乾燥: 施術後は肌のバリア機能が一時的に低下し、乾燥しやすくなることがあります。十分な保湿が必要です。
稀な副作用と重篤なリスク
非常に稀ではありますが、以下のような重篤な副作用やリスクも考慮する必要があります。- 火傷: 機器の出力設定や施術方法が不適切であった場合、皮膚に火傷を負う可能性があります。
- 色素沈着: 炎症後色素沈着(PIH)として、施術部位に一時的なシミのような色素沈着が生じることがあります。特に日焼け対策が不十分な場合や、肌の色が濃い方に発生しやすい傾向があります[3]。
- 感染症: 施術部位から細菌が侵入し、感染症を引き起こす可能性があります。
- 神経損傷: 非常に稀ですが、誤った施術により神経を損傷するリスクもゼロではありません。
治療を受けられないケース
以下のような方は、デルマ(デルマトロン)による治療を受けられない場合があります。- ペースメーカーや埋め込み型除細動器を使用している方
- 妊娠中または授乳中の方
- 施術部位に金属プレートやシリコンなどを挿入している方
- 重度の皮膚疾患や感染症がある方
- ケロイド体質の方(特に高周波による熱刺激がケロイドを悪化させる可能性も考慮が必要です)[3]

まとめ
デルマ(デルマトロン)は、高周波電流の特性を活かした多機能な医療機器であり、電気脱毛、イオントフォレーシス、肌の引き締め、ニキビ治療など、幅広い美容皮膚科領域で活用されています。比較的低侵襲でダウンタイムが少ない治療法として、多くの患者さまの肌の悩みに応えることが期待されます。しかし、医療行為であるため、専門知識を持った医師による適切な診断と施術が不可欠です。治療を検討される際は、副作用やリスクについても十分に理解し、信頼できる医療機関でカウンセリングを受けることが重要です。お近くのグループクリニック
当グループでは、患者様の通いやすさに合わせて渋谷・池袋の2院を展開しております。お近くのクリニックをお選びください。
よくある質問(FAQ)
📖 参考文献
- H SIGEL. High frequency square-wave current in dermatology: Epilation, iontophoresis, cutaneous sensory threshold.. The Journal of investigative dermatology. 2004. PMID: 14774579. DOI: 10.1038/jid.1950.88
- Jun Omatsu, Takashi Yamashita, Toko Mori et al.. Neuromuscular electrical stimulation for facial wrinkles and sagging: The 8-week prospective, split-face, controlled trial in Asians.. Journal of cosmetic dermatology. 2024. PMID: 38992992. DOI: 10.1111/jocd.16403
- S Ud-Din, A Bayat. Strategic management of keloid disease in ethnic skin: a structured approach supported by the emerging literature.. The British journal of dermatology. 2014. PMID: 24098903. DOI: 10.1111/bjd.12588
- Dal-Lim Jung, Seung-Deok Lee, In-Hwa Choi et al.. Effects of electroacupuncture on capsaicin-induced model of atopic dermatitis in rats.. Journal of dermatological science. 2015. PMID: 24418195. DOI: 10.1016/j.jdermsci.2013.11.015
この記事の監修医
👨⚕️
吉井恭平