- 病名が分かっていても、症状の有無や場所だけで感染の全体像は決まりません。
- 皮膚に見える変化には、性感染症以外の皮膚疾患もあります。写真だけで自己診断しないでください。
- 検査は病原体ごとに、接触した部位・日付・検体を合わせて選びます。
- 強い痛み、発熱、眼の症状、妊娠の可能性がある場合は通常の予約を待たず相談してください。
本ページは一般的な医療情報です。症状や検査結果だけで個別の診断はできません。
VISIBLE CHANGES
皮膚・粘膜に変化が出る病気
いぼ、ただれ、発疹などは、形と経過を合わせて確認します。
性器ヘルペスのカードは「再発抑制療法」の解説です。初めての水ぶくれ・ただれは性器の水ぶくれ・潰瘍の案内も確認してください。潰瘍の原因を視診だけで見分けることには限界があります34。
TESTING AND NEXT STEPS
検査と受診先を選ぶとき
病気別の記事に加えて、時期・検体・受診先も確認できます。
病気別の記事だけで全項目の検査が完結するわけではありません。保健所の対応項目も施設によって異なります1。
WHEN TO SEEK HELP
通常の受診を待たずに相談したい場合
症状が強いときは、記事を読み進めるより早い相談が大切です。
突然の強い精巣痛、強い下腹部痛や発熱、眼の痛みや見えにくさ、急速に悪化する潰瘍などは、通常の皮膚科予約を待たず、対応可能な医療機関へ相談してください。妊娠中や妊娠の可能性がある場合も早めに伝えます。
HIVの感染機会から72時間以内など、時間に制限のある予防の相談は検査・予防ガイドの急ぐ場合をご確認ください。当院でPEPを提供するという案内ではありません。
BEFORE YOUR VISIT
当院へ相談する前に
皮膚の症状と希望する検査・処置を分けて伝えてください。
当院では、一般皮膚科で対応可能な外陰部の皮膚症状を診察しています。一方、尿道・膣内・骨盤内の症状や専門的な感染症検査・治療は、内容によって泌尿器科、婦人科、感染症を扱う医療機関などが適します。希望する検査項目、費用、結果までの日数、処置の範囲は現時点で一律に案内できないため、予約前に確認してください。
何科に行くか迷う場合は性病は何科を受診する?もご覧ください。
FAQ
よくある質問
自己判断しやすい点を整理します。
症状や写真だけで病名を判断できますか?
できません。似た見た目でも皮膚疾患や異なる感染症があり、症状の経過、診察、必要な検査を合わせて判断します。
症状がなくても性感染症の可能性はありますか?
あります。クラミジアや淋菌感染症などでは症状が目立たない場合もあります。感染機会やパートナーの診断があれば、検査の要否を相談してください。
パートナーと同じ病気だと考えてよいですか?
診断名は重要な手がかりですが、自分の感染の有無や接触部位は別に確認する必要があります。診断名、最後の接触日、接触した部位を伝えてください。
一つの検査ですべての性感染症が分かりますか?
分かりません。病原体によって血液・尿・ぬぐい液など検査の方法や採取部位、適切な時期が異なります。受けた検査の名前と採取部位を確認してください。
当院でこの一覧の病気をすべて検査・治療できますか?
一般皮膚科で対応可能な外陰部の皮膚症状は診察しています。希望する検査や処置の対応範囲、費用、必要な紹介については受診前にご確認ください。
REFERENCES
参考文献・公的資料
国内公的資料、診療指針、PubMed掲載の系統的レビューを確認しました。
- 国内公的資料厚生労働省『性感染症』
- 国際保健資料WHO. Sexually transmitted infections (STIs), 2025.
- PubMed掲載診療指針Workowski et al. STI Treatment Guidelines, 2021. PMID: 34292926.
- PubMed掲載系統的レビューLoh et al. Diagnostic accuracy of syndromic management for genital ulcer disease. PMID: 35071282.
- PubMed掲載診療指針WHO. Guidelines for the management of asymptomatic STIs, 2025. PMID: 40743385.
- 国際診療指針CDC. Mycoplasma genitalium – STI Treatment Guidelines.
- PubMed掲載系統的レビューTopically applied treatments for external genital warts. PMID: 31675442.
- PubMed掲載系統的レビューGlobal trends of antimicrobial resistance in N. gonorrhoeae. PMID: 39035993.
SUPERVISING PHYSICIAN
監修医からのメッセージ
日々の診察で大切にしている確認点をお伝えします。
日々の皮膚科診療では、性器の症状を見た目だけで『性病』と決めず、病変の形、場所、変化の速さを確認します。似たようなできものや赤みでも、正常な皮膚変化、皮膚炎、感染症など考える原因は異なります。接触した部位や日付、以前の検査結果も伺い、皮膚の診察で分かることと追加の検査・紹介が必要なことを分けてご説明します。病名が分からないままでも相談していただき、強い痛みや全身症状がある場合は早めに対応可能な医療機関へご相談ください。