
ジルダザックの概要
湿疹に塗る場合も、潰瘍に使う場合も、感染・壊死・接触皮膚炎を見落とさないことが重要です。処方された目的を確認して使用します。

まず結論
ジルダザック軟膏は、ベンダザックを有効成分とする非ステロイド系抗炎症外用薬です。湿疹・乾癬だけでなく、褥瘡や熱傷などに伴う潰瘍にも適応があります。皮膚炎と創傷では評価項目が異なります。
ジルダザックの処方を検討するときに確認すること
薬を選ぶ前の確認点と、治療を見直す目安をお伝えします。

FROM THE CLINIC
- 処方を考える場面
- 湿疹等の炎症性疾患と、褥瘡・熱傷潰瘍等の創傷を区別し、それぞれの治療全体の中で必要性を検討します。
- 処方前に確認すること
- 病変の診断、傷の深さ・面積、壊死・感染、血流、圧迫、周囲のかぶれ、妊娠・授乳を確認します。
- 処方後に確認すること
- 湿疹は皮疹と症状、傷は面積・深さ・滲出液・周囲皮膚を継続して記録し、悪化がないか確認します。
- 治療を見直す目安
- 治癒が進まない、壊死や感染を疑う、かぶれが増える場合は外用だけを継続せず処置と診断を見直します。
公的資料や文献を踏まえた一般的な確認事項です。個別の処方は診察所見と患者さんの背景に応じて判断します。主な確認資料:PMDA:ジルダザック 電子添文、日本皮膚科学会:アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024、Westby et al. 褥瘡治療の被覆材・外用薬に関するCochraneネットワークメタ解析(2017)。参考資料確認日:2026年9月8日
どのような時に使う薬か
薬名ではなく、診断と治療目標を確認して使用します。
湿疹などの承認適応があります。ただし、アトピー性皮膚炎では従来型の非ステロイド消炎外用薬は現在の標準治療として推奨されておらず、他の治療との位置づけを確認します。
尋常性乾癬にも適応がありますが、現在の外用療法全体の中での役割を検討します。
褥瘡、熱傷・放射線潰瘍などで用いられます。感染、壊死、除圧、血流の評価が不可欠です。
塗り方と治療の進め方
処方された部位・回数・期間を守り、再診で効果と副作用を確認します。
- 皮膚炎では患部へ薄く塗り、炎症、かゆみ、刺激の変化を確認します。
- 潰瘍では洗浄、被覆材、ガーゼ交換、除圧などの指示と一緒に使用します。
- 長期使用で過敏症が起こることがあるため、赤みやかゆみの増悪を見逃さないようにします。
塗布量が少なすぎると薬効を評価できません。何本をどの期間で使うか、FTUなど具体的な量を診察時に確認してください。
副作用・注意点
『非ステロイド』は副作用がないという意味ではありません。
刺激感、そう痒、発赤などの局所症状に注意します。長期連用では過敏症の可能性があり、妊娠中・授乳中は治療上の必要性を診察で判断します。潰瘍から悪臭・膿・発熱・強い痛みが出た場合は早めに受診してください。
妊娠・授乳、年齢、アレルギー歴、過去のかぶれ、皮膚感染症、他院や市販薬を含む併用薬を伝えてください。
池袋でジルダザックを相談したい方へ
池袋駅東口・サンシャイン通り周辺で、保険診療の外用薬を相談できます。
皮疹の部位、経過、かゆみ、痛み、膿、これまでの薬を確認します。
診断、年齢、部位、炎症、感染、続けやすさに合わせて処方します。
効果、副作用、塗布量を確認し、継続・変更・終了を判断します。
よくある質問
ジルダザックはステロイドですか?
ジルダザックはステロイド外用薬ではありません。ただし、非ステロイドであることだけで安全性や効果を判断せず、薬ごとの副作用と適応を確認します。
ジルダザックは顔にも使えますか?
薬の適応、皮疹、年齢、目や口との距離で判断します。顔は酒さ・ニキビ・感染・接触皮膚炎も見分ける必要があるため、処方された範囲に使用してください。
どのくらいで効きますか?
疾患と炎症の強さで異なります。処方時に再診時期と評価する症状を決め、改善しない場合は塗布量、診断、感染、かぶれを見直します。
塗った後に赤みやかゆみが増えた場合は?
刺激、接触皮膚炎、毛包炎、感染、原疾患の悪化などが考えられます。強い悪化や痛み、膿、広がる赤みがあれば使用を止め、早めに受診してください。
PATIENT GUIDE
本文に出てくる医療用語
このページで使う専門用語を、患者さん向けに短く言い換えました。
- FTU
- 指先単位。外用薬を塗る量の目安です。
処方・鑑別・安全管理を確認するための情報です。患者さんは上部の患者向け説明をご覧いただき、薬の開始・変更・中止は自己判断せず診察時にご相談ください。
患者さん向け情報へ戻る ↑FOR PRESCRIBERS / MEDICAL PROFESSIONALS
処方医向け:ジルダザック軟膏の医学情報
適応・剤形、塗布設計、局所安全性、再評価を一次資料に基づいて解説します。
成分、剤形、病変性状、量・回数・範囲を具体化し、刺激・接触皮膚炎・反応不良時の対応を整理します。 正確な効能・用法・禁忌は最新の電子添文・適正使用資料を優先してください。
処方設計二つの治療文脈
承認情報と疾患別ガイドライン、臨床試験のエンドポイントを分けて確認します。
処方設計創傷管理
適応判定炎症性疾患
安全管理過敏症
適応判定エビデンスの読み方
臨床判断創傷と湿疹で評価項目を分け、集計有効率を過大解釈しない
ジルダザックの電子添文にある国内成績は、現行軟膏だけでなく販売中止となったクリームの試験も含みます。褥瘡の有効率81.4%は完全閉鎖率を示したものではなく、異なる病変や剤形を含む集計から、現在の被覆材や外用薬に対する優越性は判断できません。局所の改善と創傷治癒を区別し、創面積・深さ・滲出液・感染・周囲皮膚を追跡します。 PMDA:ジルダザック 電子添文
褥瘡の被覆材・外用薬に関する2017年Cochraneレビューは51試験2947人を対象とし、39試験2127人をネットワーク解析しましたが、エビデンスの多くは低~非常に低い確実性でした。この研究はベンダザックの有効性を直接証明するものではなく、治療の順位を確定できない限界を示します。特定の外用薬に固執せず、病変と患者の負担に合わせた評価が必要です。 Westby et al. 褥瘡治療の被覆材・外用薬に関するCochraneネットワークメタ解析(2017)
創傷では除圧、血流・栄養、感染と壊死組織への対応を併せて検討します。一方、アトピー性皮膚炎では従来型非ステロイド消炎外用薬の位置づけを疾患別ガイドラインに照らし、抗炎症治療の代用として長期継続しません。電子添文は長期使用での過敏症に注意を促しており、潰瘍周囲の湿疹増悪では外用薬だけでなく被覆材への反応も評価します。 PMDA:ジルダザック 電子添文、日本皮膚科学会:アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024、Westby et al. 褥瘡治療の被覆材・外用薬に関するCochraneネットワークメタ解析(2017)
参考資料確認日:2026年9月8日
本節は医療従事者の情報確認を目的とした整理です。実際の処方は最新の電子添文、適正使用資料、診療ガイドライン、患者背景および施設要件に基づいて判断してください。最終医学レビュー:2026年8月13日
監修医師
薬の基本情報だけでなく、選ぶ条件・避ける条件・改善後の出口まで確認しています。
監修医からのメッセージ
対象疾患、剤形、病変性状との適合
使用量、回数、範囲、併用順序
刺激・接触皮膚炎と反応不良時の対応
参考文献
- PMDA ジルダザック軟膏3% 添付文書
- 佐藤製薬 ジルダザック軟膏3% 製品情報
- 日本皮膚科学会 アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A 非ステロイド外用薬
- PMDA:ジルダザック 電子添文
- Westby et al. 褥瘡治療の被覆材・外用薬に関するCochraneネットワークメタ解析(2017)
掲載内容は一般的な医療情報です。処方の適否、使用量、使用期間は診察で判断します。添付文書の改訂や患者さんの状態により説明内容が変わることがあります。