
ロコイドの成分と役割
軽症から中等症の湿疹・皮膚炎で、顔や小児を含め部位に配慮して使います。
0.1%
成分を確認国内の分類です。海外論文のpotency分類とは段階が異なります。
位置づけを確認顔・首・体幹などで使われますが、頬や頸部は吸収が高いため短期間で見直します。
部位を確認
ロコイド軟膏0.1%の製剤例
実際に処方された薬は、チューブと薬袋の名称、濃度、剤形を確認してください。同じ「ステロイド」でも成分と強さが違い、似た名称でも抗菌薬配合の有無が異なることがあります。
ロコイドを処方するときに見ていること
日々の診療で、処方の前後に実際に確認していることを患者さん向けにお伝えします。

FROM THE CLINIC
私は、顔や首の湿疹にロコイドを検討するとき、赤みやかゆみだけでなく、皮膚の厚み、目との距離、これまで塗っていた薬と期間を確認します。お子さんでは、保護者の方と実際に塗る場所と量を共有することも大切にしています。ロコイドはミディアムクラスですが、炎症を抑える力が足りているか、必要以上に長く続けていないかの両方を診ます。再診では赤みが引いたかだけでなく、掻き壊しや再発の頻度も確認し、その後の塗り方を調整します。
- 処方を考える場面
- 湿疹・皮膚炎で、症状と部位からミディアムクラスが適すると判断したときです。顔や首では、体の湿疹と同じ薬・同じ期間でよいかを個別に検討します。
- 処方前に確認すること
- 年齢、患部の面積、眼の周囲への使用、これまでの外用期間を確認します。輪状に広がる発疹や水疱、膿などがあれば、感染症との区別も必要です。
- 処方後に確認すること
- 赤み、かゆみ、掻き壊しの改善と使用量を確認します。長引く場合は、皮膚が薄くなっていないか、口の周りの発疹などが新たに出ていないかも診ます。
- 別の治療を選ぶ場面
- 厚く強い炎症には部位に合う別の強さを検討します。改善後は保湿を続け、繰り返すアトピー性皮膚炎では間欠的な外用や非ステロイド外用薬も検討します。
この診療メモは当院での一般的な判断の考え方です。個別の処方は診察所見と患者背景によって異なります。主な確認資料:PMDA ロコイド軟膏・クリーム0.1% 電子添文、日本皮膚科学会・日本アレルギー学会 アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024。参考資料確認日:2026年9月5日
ロコイドの強さと使い分け
強さだけでなく、皮疹の重症度、体の部位、剤形、感染徴候を合わせて判断します。
表は左右に動かして確認できます
| 確認すること | ロコイドでの考え方 | 診察での見直し |
|---|---|---|
| 向く場面 | 軽症から中等症の湿疹・皮膚炎で、顔や小児を含め部位に配慮して使います。 | 紅斑、浸潤、苔癬化、びらん、掻破の程度を確認 |
| 薬の役割 | ミディアムに位置し、炎症を抑えた後に保湿や維持療法へつなぐ外用薬です。 | 炎症が落ち着いた後の維持薬を決める |
| 部位 | 顔・首・体幹などで使われますが、頬や頸部は吸収が高いため短期間で見直します。 | 顔・首・間擦部・陰部・小児は短期間で評価 |
| 避ける場面 | 水虫・ヘルペス・とびひなど感染が疑われる部位、眼周囲、長期連用は避けます。 | 真菌・細菌・ウイルス検査や別診断を検討 |
| 同系統薬との違い | リドメックス、アルメタ、キンダベートと同じミディアム群です。ヒドロコルチゾン単剤とはランクが異なります。 | 一般名、濃度、剤形、配合成分を照合 |
塗る量・回数・剤形を確認する
製品の電子添文と処方指示を優先し、塗布量不足と漫然使用の両方を避けます。
指示された皮疹だけに塗り、顔用と体用を入れ替えません。
1FTU約0.5gで、成人の手のひら約2枚分が一般的な目安です。
急性期と改善後で回数が変わります。自己判断で増減しません。
減量、間欠使用、保湿・非ステロイドへの移行を再診で決めます。
炎症を抑えるロコイドと、乾燥・バリアを整える保湿剤は役割が異なります。塗る順番より、指定範囲へ必要量を確実に塗り分けることを重視します。
軟膏は乾燥・亀裂に使いやすく、クリームは使用感に優れますが刺激が出る場合があります。ローションは頭皮・有毛部に向きます。
副作用・感染症・受診の目安
適正使用では治療効果が期待できますが、症状が合わない、悪化する、長期になる場合は診断と処方を見直します。
皮膚が薄くなる、毛細血管が目立つ、ニキビ様のぶつぶつ、口周りや顔の赤み、かぶれ、多毛、色素変化などがあれば相談してください。
輪状に広がる、膿・痛み・熱感、水疱、急速な拡大、発熱、眼の違和感があれば使用範囲を広げず受診してください。
- 水虫・ヘルペス・とびひなど感染が疑われる部位、眼周囲、長期連用は避けます。
- 妊娠・授乳中、乳幼児、広範囲、眼周囲へ使う場合は、処方時に必ず伝えてください。
- 別の方の薬や古い残薬は、見た目が似た皮疹でも使わないでください。
処方・鑑別・安全管理を確認するための情報です。患者さんは上部の患者向け説明をご覧いただき、薬の開始・変更・中止は自己判断せず診察時にご相談ください。
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処方医向け:ロコイドの顔・小児・FTU・安全管理
ヒドロコルチゾン酪酸エステル0.1%のロコイドは国内ミディアムです。顔・頸部・小児での部位別処方、FTU、軟膏とクリーム、感染、眼・HPA系、改善後の中止を整理します。
ミディアムでも顔・眼周囲への漫然連用は避けます。小児では年齢だけで強さを決めず、必要十分な量を短期間使用して早期に反応を確認します。
最初の要点を開いています。見出しから「適応」「処方設計」「安全性」「再評価」「一次資料」を必要な順に確認できます。
適応判定1. 診断・重症度・部位の確認
軽症から中等症の病変に適した強度か、顔・頸部・小児での面積と期間が明確か、感染がないかを確認します。
診断・感染
湿疹・皮膚炎の診断を確認し、白癬、疥癬、膿痂疹、単純ヘルペス、接触皮膚炎、酒さ、乾癬を鑑別します。
皮疹の重症度
紅斑、浸潤、丘疹、苔癬化、びらん、掻破、痒疹結節を部位ごとに評価し、疾患名だけでランクを固定しません。
曝露量
年齢、体格、BSA、皮膚バリア、塗布部位、剤形、FTU、1日回数、期間、密封・おむつ、残薬を確認します。
強さ・用法2. 国内ランク・承認用法・治療目標
| 項目 | 承認情報・位置づけ | 処方実務 |
|---|---|---|
| 一般名・濃度 | ヒドロコルチゾン酪酸エステル0.1% | ヒドロコルチゾン単剤と同じ強さとは限らない |
| 国内ランク | ミディアム(IV群) | 軽症〜中等症。顔は原則ミディアム以下という国内指針に合致 |
| 承認用法 | 通常1日1〜数回、適量。症状により適宜増減 | 急性期・改善後の回数を部位別に指示 |
| 無効・悪化 | 改善しない、または悪化する場合は中止 | 白癬、ヘルペス、膿痂疹、接触皮膚炎を再評価 |
| 改善後 | できるだけ速やかに使用を中止 | 保湿、非ステロイド薬、必要時の間欠維持へ接続 |
FTU・処方量3. FTU・塗布面積・処方総量
塗布量不足を薬効不足と誤認しないよう、1回量と再診までの必要本数を具体化します。
| 確認 | 目安 | 記録・説明 |
|---|---|---|
| FTU | 1 FTUは約0.5gで、成人手掌約2枚分 | 剤形や皮膚状態で変わり得るため、実際の塗布範囲とチューブ消費量も確認 |
| 1回量 | 病変面積を手掌法または部位別FTUで見積もる | 右腕・左腕・体幹など部位ごとに量を分け、薄塗り指示だけにしない |
| 処方総量 | 1回量×1日回数×日数から本数を算出 | 早すぎる残薬切れと過少塗布の両方を再診時に照合 |
| 上限 | 日本の電子添文に一律の週最大g数はない。大量・長期・広範囲、とくにODTで全身性影響に注意 | 国外ラベルの一律な週最大量を日本の電子添文上限として転用しない |
部位・年齢4. 部位・年齢・剤形の使い分け
顔・頸部
ミディアムでも吸収率と局所副作用に注意し、必要範囲・短期間で処方します。眼瞼・眼周囲は眼症状も確認します。
小児
年齢だけで過少治療にせず、部位別FTUで十分量を短期間使用します。広範囲・長期・おむつ部位では全身曝露に注意します。
軟膏・クリーム
乾燥・亀裂には軟膏、使用感でクリームを選択します。刺激・接触皮膚炎・びらんの有無を確認します。
安全管理5. 局所・眼・全身性副作用のモニタリング
顔・小児で使われやすい薬剤だからこそ、ミディアムを『副作用がない』と扱わず、部位・期間・累積量を追跡します。
| 領域 | 確認項目 | 処方判断 |
|---|---|---|
| 感染・別診断 | 膿・痂皮・疼痛・水疱・輪状拡大・片側性・家族内発症 | 細菌・真菌・ウイルス・疥癬を治療し、単純なランクアップを避ける |
| 局所副作用 | 皮膚萎縮、毛細血管拡張、紫斑、ざ瘡、酒さ様・口囲皮膚炎、多毛、色素変化、接触皮膚炎 | 部位・量・期間・ランクを見直し、必要に応じ非ステロイド薬へ変更 |
| 眼 | 眼瞼使用、眼痛、かすみ、虹視、既往の緑内障・白内障 | 眼圧亢進・緑内障・白内障を疑えば眼科評価。眼科用として使用しない |
| 全身曝露 | 高ランク、広範囲、長期、大量、ODT、バリア破綻、乳幼児・高齢者 | HPA系抑制、発育、クッシング様所見等をリスクに応じて評価 |
減量・中止6. 改善後の減量・中止・切替
- 症状が改善したらできるだけ速やかに中止し、保湿・非ステロイド抗炎症薬へ移行する
- ADの頻回再燃部位で間欠維持を検討する場合は、十分な寛解後に週2回程度を含む計画を医師管理下で個別化する
- 改善しない、悪化する場合は中止し、白癬・ヘルペス・膿痂疹・接触皮膚炎等を再評価する
- 長期連用で皮膚萎縮・酒さ様皮膚炎等がみられた場合は徐々に使用を差し控え、非ステロイド薬へ切り替える
- 広範囲・長期・ODTで全身性影響が疑われる場合は、状態を観察しながら減量・中止を設計する
無効・悪化7. 無効・悪化時の再評価
塗布不足
FTU、塗布範囲、回数、処方総量、薬剤不安、使用感、残薬を確認し、見かけ上の無効を除外します。
感染・接触皮膚炎
KOH、培養、ヘルペス、疥癬、基剤や薬剤成分への接触アレルギーを必要に応じ評価します。
治療段階
十分量・適切なランクでも改善しない広範囲例では診断を再確認し、非ステロイド外用薬や全身治療、専門医連携を検討します。
比較8. ランク・成分・配合薬を比較
診療録9. 診療録に残す項目
- 診断と鑑別、皮疹の重症度、部位、BSA、感染徴候、必要に応じKOH・培養・写真
- 一般名、製品名、濃度、剤形、国内ランク、塗布部位、FTU、1日回数、予定期間、処方総量
- 顔・眼周囲・頸部・陰部・間擦部、小児、高齢者、妊娠、広範囲、密封・おむつなどのリスク
- 局所副作用、眼症状、全身性副作用を疑う所見と、早期受診・中止・再評価の条件
- 再診日、寛解導入の目標、回数減・ランクダウン・非ステロイド外用薬・プロアクティブ療法への出口
SOURCES一次資料・診療ガイドライン
本節は医療従事者の情報確認を目的とした一般的な整理です。実際の処方は診察時点の最新電子添文、診療ガイドライン、病変の重症度・部位・面積・年齢・基礎疾患に基づいて判断してください。国内5段階ランク、海外potency分類、製品ごとの承認用法は同一ではありません。
池袋でロコイドを相談したい方へ
池袋駅東口・サンシャイン通り周辺で、使用中のロコイドの強さ、塗る量、部位、副作用、変更の必要性を確認できます。
一般名、濃度、剤形、処方日、残量が分かると調整しやすくなります。
薬を照合湿疹、白癬、感染、ヘルペス、かぶれ、乾癬を見分けます。
診断を確認使用量、期間、再診日、維持薬、再燃時の対応まで共有します。
出口を決めるよくある質問
ロコイドはどのくらい強いステロイドですか?
ロコイドは国内5段階でミディアム(IV群)に位置します。ただし、実際の選択は皮疹の重症度と塗る部位で決めます。
ロコイドを顔に塗ってもよいですか?
顔は吸収が高く、酒さ様皮膚炎、口囲皮膚炎、皮膚萎縮などに注意が必要です。処方された部位と期間を守り、自己判断で顔へ転用しないでください。
どのくらいの量を塗ればよいですか?
一般的な目安として1FTUは約0.5gで、成人の手のひら約2枚分に相当します。年齢、剤形、塗る部位で変わるため、処方時の指示を優先してください。
良くなったらすぐ中止してよいですか?
皮疹によっては、回数を減らす、下位ランクや非ステロイド外用薬へ替える、再燃部位に間欠使用する方法があります。自己判断せず終了条件を確認してください。
塗っても治らないのは薬が弱いからですか?
塗布量不足だけでなく、白癬、ヘルペス、細菌感染、接触皮膚炎など診断が異なることがあります。増量せず、皮膚科で見直してください。
池袋でロコイドの処方を相談できますか?
現在のチューブ、薬袋、お薬手帳があれば持参してください。皮疹の部位と重症度、過去の反応を確認して、処方の必要性と使い方を判断します。
監修医師
薬の基本情報だけでなく、選ぶ条件・避ける条件・改善後の出口まで確認しています。
監修医からのメッセージ
一般名・濃度・国内ランク・剤形
部位、FTU、回数、期間、処方総量
減量・中止・切り替えと再評価条件
参考文献
- ロコイド軟膏0.1% 製品情報・製剤写真(くすりの適正使用協議会)
- PMDA 医療用医薬品情報検索
- 日本皮膚科学会・日本アレルギー学会:アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024
- AAD Guidelines of care for adult atopic dermatitis with topical therapies
- Cochrane 2024: Topical anti-inflammatory treatments for eczema
- Proactive treatment systematic review and meta-analysis
- The finger-tip unit: a practical measure
- Strategies for using topical corticosteroids in children and adults with eczema
掲載内容は一般的な医療情報です。個別の診断、処方、開始・中止は診察で判断します。