
リザベンの基本情報
薬の役割、対象、剤形を先に確認します。
赤み、痛み、かゆみ、増大傾向の改善を目標にします。
テープ、注射、圧迫、手術などを病変に応じて組み合わせます。
頻尿、排尿痛、血尿、黄疸、強い倦怠感は早めに相談します。

外用・注射・圧迫などと組み合わせ、症状と副作用を見ながら続ける薬です。薬名だけで決めず、症状、部位、治療歴、持病、妊娠・授乳、併用薬を確認して選択します。
一般名:トラニラスト
| 一般名 | トラニラスト |
|---|---|
| 剤形 | カプセル・細粒 |
| このページの対象 | ケロイド・肥厚性瘢痕 |
| 飲み方の基本 | 成人では通常1回100mgを1日3回。実際の用量は年齢・症状と処方指示を優先します。 |
リザベンを処方するときに考えていること
日々の診療で、処方・治療選択の際に実際に確認していることをお伝えします。

私は、ケロイドや肥厚性瘢痕の赤み、痛み、かゆみ、増大傾向を抑える選択肢としてリザベンを検討します。内服だけで瘢痕を完全に平らにする薬とは説明せず、病変の厚さや部位に応じてテープ、注射、圧迫などを組み合わせます。長く使う場合は効果が続いているかと、尿路症状や肝腎機能を定期的に見直します。
- 処方を考える場面
- ケロイド・肥厚性瘢痕に痛み、かゆみ、赤み、増大傾向があり、内服による症状改善を併用治療の一つとして期待する場面です。
- 処方前に確認すること
- 妊婦または妊娠している可能性のある方には処方しません。肝腎機能、血算、頻尿・排尿痛・血尿などの既往、過去の副作用、併用薬も確認します。
- 処方後に確認すること
- 痛み、かゆみ、赤み、病変の大きさに加え、頻尿、排尿痛、血尿、発疹、強い倦怠感や黄疸を確認し、必要に応じて検査します。
- 別の治療を選ぶ場面
- 厚く限局した病変ではステロイド局注、外用を続けやすい病変ではテープ剤を検討します。内服効果が乏しい場合は漫然と継続しません。
この診療メモは当院での一般的な判断の考え方です。個別の処方は診察所見と患者背景によって異なります。主な確認資料:PMDA リザベン電子添文
リザベンの使い方
処方時の指示を優先し、自己判断で量・回数・期間を変えないでください。
厚さ、範囲、赤み、痛み、かゆみ、増大速度を確認します。
飲み忘れで2回分を一度に飲まず、処方時の指示を確認します。
尿の症状、発疹、胃腸症状、強いだるさ、黄疸に注意します。
症状と病変の変化を見て、継続・併用・変更を判断します。
他の治療との使い分け
同じ症状でも、治療目的・剤形・安全性で選択が変わります。
| 治療 | 役割 | 使い分けの要点 |
|---|---|---|
| リザベン | 全身に作用する内服薬 | 尿路症状・肝腎機能・妊娠に注意 |
| ケナコルト局注 | 病変へ直接ステロイド注射 | 平坦化を狙うが皮膚萎縮リスク |
| ステロイドテープ | 病変へ持続的に外用 | かぶれ・皮膚萎縮と部位適性を確認 |
副作用・使用前の注意
早めに相談したい変化も含めて確認します。
食欲不振、吐き気、腹痛、発疹などが起こることがあります。
膀胱炎様症状として頻尿、排尿痛、血尿、残尿感が出ることがあります。症状があれば服用を止めて早めに相談してください。
肝機能障害、腎機能障害、白血球・血小板減少など重い副作用があります。妊娠中、とくに妊娠初期または妊娠の可能性がある方は必ず事前に伝えてください。
処方を考える医師向け情報
添付文書とエビデンスを前提に、導入・再評価・中止条件を整理します。
医療従事者向けの専門情報を開く
真性ケロイドと肥厚性瘢痕を鑑別し、疼痛・そう痒・発赤・増大傾向を治療目標として明確化する。
妊娠可能性、肝腎機能、血算、尿路症状、併用薬、過去のトラニラスト有害事象を確認する。
承認用法を基本とし、長期化する場合は効果判定時期と中止条件を共有する。
自覚症状に加え、肝機能、腎機能、血算を患者背景と治療期間に応じて確認する。
病変厚・部位・再発リスクに応じ、ステロイドテープ、局注、圧迫、シリコーン、手術等を組み合わせる。
国内承認薬だが、現代的な比較試験は限定的。自然経過や併用治療の影響を踏まえて個別に効果判定する。
本セクションは医療従事者向けです。適応・用法・禁忌は診察時点の最新電子添文、適正使用情報、施設基準を優先してください。
よくある質問
リザベンだけでケロイドは消えますか?
完全に消えるとは限りません。症状を抑え、増大を防ぐ目的で他の治療と組み合わせることがあります。
花粉症にも使う薬ですか?
トラニラストにはアレルギー性鼻炎などの適応もありますが、このページはケロイド・肥厚性瘢痕への使用を中心に説明しています。
尿が近くなったら続けてよいですか?
膀胱炎様の副作用の可能性があります。服用を止め、早めに処方元へ連絡してください。
監修医師

池袋サンシャイン通り皮膚科 院長。薬剤名から調べる患者さんが、効能だけでなく、自分の症状に適する条件、使い方、受診すべき変化まで確認できるよう監修しています。診療では皮疹・創面・鼻眼症状の所見、治療歴、持病、妊娠・授乳、併用薬を確認し、薬剤の利益がリスクを上回るかを判断します。
医療従事者向け情報はPMDA電子添文、国内外の診療ガイドライン、主要な比較試験・系統的レビューを照合し、適応、導入前評価、モニタリング、中止・変更条件を分けて記載しています。記事は診療そのものを代替せず、実際の処方は診察時点の最新情報と患者背景に基づきます。
院長紹介を見る最終医学確認日:2026年9月5日
参考文献
最終医学確認日:2026年9月5日。掲載内容は一般的な医療情報で、個別の診断・処方を代替しません。