
ここからは患者さん向けの解説です
症状・受診の目安・治療の流れを、日常の言葉を先にして説明します。処方や診療実務の専門情報は、ページ後半に分けています。
デュピクセントを3点で確認
アトピー性皮膚炎と同じ薬でも、慢性特発性蕁麻疹の適応と評価を分けます。
原因が特定されず、痒い膨疹が反復して生活に支障がある場合に追加。
成人は600mg→300mg。12歳以上の小児は体重別。
1週間の症状記録と4週間のコントロール記録、血管性浮腫、睡眠・仕事への影響を再評価。
デュピクセントを検討する条件
診断、これまでの治療、年齢・体重を確認します。
表は左右に動かして確認できます
| 確認 | 内容 | 理由 |
|---|---|---|
| 蕁麻疹の種類 | 食物・物理刺激などの原因が特定されない慢性蕁麻疹 | 刺激で起きる蕁麻疹などとは治療を分ける |
| これまでの内服 | 抗ヒスタミン薬を適切に調整しても不十分 | 薬剤名・量・期間・飲み方を確認 |
| 生活への影響 | かゆい発疹が繰り返し続く | 睡眠、仕事、学業への影響を記録 |
| 年齢・体重 | 成人と12歳以上。12歳以上は体重別 | 12歳未満には慢性蕁麻疹の承認用法なし |
| これまでの注射薬 | ゾレアを使ったことがあるか | 薬の名前、期間、効き方を医師に伝える |
慢性蕁麻疹の体重別用量
初回と2回目以降を混同せず、処方指示を確認します。
表は左右に動かして確認できます
| 対象 | 初回 | 2回目以降 |
|---|---|---|
| 成人 | 600mg | 300mgを2週間ごと |
| 12歳以上・30kg以上60kg未満 | 400mg | 200mgを2週間ごと |
| 12歳以上・60kg以上 | 600mg | 300mgを2週間ごと |
| 12歳未満 | 慢性蕁麻疹の承認用法なし | 投与しない |
薬の規格と本数は医療機関で確認します。 患者さん自身で量や本数を変えず、処方された製剤と注射手順を確認してください。
効果は24週までの変化で確認
途中でも悪化・副作用・生活への支障があれば早めに見直します。
表は左右に動かして確認できます
| 評価 | 見方 | 目標 |
|---|---|---|
| 1週間のかゆみ | 毎日のかゆみを記録 | かゆみと睡眠障害の減少 |
| 1週間の発疹とかゆみ | 毎日の発疹とかゆみを記録 | 活動性の低下、可能なら症状消失 |
| 4週間の状態 | 症状と生活への影響を4問で確認 | 良好なコントロール |
| 唇・まぶたなどの腫れ | 起きた日数、部位、息苦しさ | 回数・重症度の減少 |
| 生活 | 睡眠、仕事、外出、治療負担 | 生活に支障がない状態 |
効果には個人差があります。 臨床試験ではかゆみなどの改善が確認されています。詳しい数値と試験対象はページ後半の医療従事者向け欄に分けています。
主な副作用と相談の目安
注射部位だけでなく、眼症状・過敏症・好酸球関連症状を確認します。
呼吸困難、血圧低下、意識消失、顔・喉の腫れなど。直ちに医療機関へ。
眼痛、まぶしさ、視力低下は速やかに眼科評価。
発熱、肺症状、血管炎性発疹、しびれ等は相談。
赤み、腫れ、かゆみ、痛み、硬さなど。
自己注射は初回の医療施設投与から
医師の判断、教育、手技確認を経て安全に続けます。
表は左右に動かして確認できます
| 段階 | 確認すること | 大切な点 |
|---|---|---|
| 開始 | 医療施設で医師または直接監督下に投与 | 初回から自己判断で自宅投与しない |
| 教育 | 保管、室温化、部位、手技、廃棄 | 患者または保護者が確実に実施 |
| 副作用 | 眼症状、過敏症、注射部位、全身症状 | 疑わしい時は医療機関へ連絡 |
| 継続 | 手技・理解・生活状況 | 難しくなれば自己投与を中止し相談 |
ゾレアとの違い
投与間隔と薬ごとに確認する症状が異なります。
表は左右に動かして確認できます
| 項目 | デュピクセント | ゾレア |
|---|---|---|
| 作用する場所 | 炎症に関わるIL-4/IL-13 | アレルギー反応に関わるIgE |
| 成人の投与 | 初回600mg、以後300mgを2週間ごと | 300mgを4週間ごと |
| 効果を見直す目安 | 24週 | 12週 |
| 特に確認する症状 | 眼症状・好酸球・過敏症 | アナフィラキシー |
| 比較するときの注意 | ゾレア使用歴も医師に伝える | これまでの内服治療を医師に伝える |
よくある質問
慢性蕁麻疹のデュピクセントは何週間ごとですか?
成人は初回600mg、その後300mgを2週間ごとです。12歳以上の小児は体重により200mgまたは300mgを2週間ごとに投与します。
アトピーで使うデュピクセントと同じですか?
薬は同じですが、対象疾患と適応条件、評価項目を分けます。慢性蕁麻疹では膨疹・かゆみ・4週間のコントロール記録(UCT)・1週間の症状記録(UAS7)などで評価します。
いつ効果を判定しますか?
現行電子添文では24週以降の継続を慎重に判断し、24週間で効果がなければ漫然と継続しないよう注意されています。
ゾレアが効かなかった人にも効きますか?
承認時の主要試験はオマリズマブ投与歴のない患者が対象でした。既往治療がある場合は、その反応と安全性を含め個別に判断します。
自己注射できますか?
初回は医療施設で投与し、医師が妥当性を判断して教育・手技確認を行った後に自己注射を検討できます。
監修医師
患者さん向けの説明と、ページ後半の医療従事者向け情報を分け、一次資料に基づいて監修しています。
監修医からのメッセージ
12歳以上の体重別承認用法
眼症状・好酸球・過敏症を確認
24週と試験外挿の限界を確認
適応判断、用法、安全管理、エビデンスを専門用語で整理しています。患者さん・ご家族は、この欄を読まなくても上部だけで治療の概要を確認できます。
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処方医向け:CSUに対するデュピルマブ処方実務
CSUの適応条件、12歳以上の体重別用量、24週評価、眼症状・好酸球・自己注射、オマリズマブ既往の解釈を整理します。
承認時主要試験はオマリズマブ投与歴のない患者が対象です。既往例では試験外挿の限界を踏まえて判断します。
最初の要点を開いています。必要な見出しだけ展開して確認できます。
適応1. CSU診断・既治療・生活影響
| 項目 | 確認 | 記録 |
|---|---|---|
| 病型 | 食物・物理刺激等の誘発原因が特定されない | 刺激誘発型・血管炎・非ヒスタミン性浮腫を鑑別 |
| 既治療 | H1拮抗薬の増量等でも不十分 | 薬剤名、用量、期間、反応、不耐容 |
| 生活影響 | 痒みを伴う膨疹が継続的に反復 | UAS7、UCT、睡眠、仕事、DLQI |
| 試験外挿 | 主要試験はオマリズマブ未治療 | 既往・不応例では不確実性を説明 |
用法2. 12歳以上の承認用法
| 対象 | 初回 | 維持 |
|---|---|---|
| 成人 | 600mg | 300mg q2w |
| 12歳以上・30〜60kg未満 | 400mg | 200mg q2w |
| 12歳以上・60kg以上 | 600mg | 300mg q2w |
| 12歳未満 | CSUの承認用法なし | 投与しない |
600mg投与時に200mg製剤を使用しないという電子添文上の注意も照合します。
導入前3. 背景・眼・好酸球・寄生虫
| 領域 | 確認 | 対応 |
|---|---|---|
| 眼 | 結膜炎、眼乾燥、角膜炎、コンタクト、眼科歴 | 眼痛・羞明・視力低下は眼科へ |
| 好酸球 | CBC分画、喘息、肺・血管炎・神経症状 | 数値と症候の推移を合わせて評価 |
| 寄生虫 | 感染・曝露歴 | 感染があれば開始前に治療 |
| 背景 | 過敏症、妊娠・授乳、他の2型炎症疾患治療 | 有益性・リスクと連携を確認 |
モニタリング4. 24週までの効果・安全性
| 時期 | 評価 | 判断 |
|---|---|---|
| 初回〜早期 | 過敏症、注射部位、自己注射手技 | アナフィラキシー等では中止・対応 |
| 定期 | UAS7、ISS7、UCT、血管性浮腫、QOL | 眼症状・好酸球関連症状も能動的に問診 |
| 24週 | そう痒、膨疹、生活支障の変化 | 無効なら漫然継続せず診断・治療を再考 |
| 24週以降 | 必要性と患者負担 | 臨床試験の24週以降データがない点を踏まえる |
自己注射5. 自己投与の導入条件
- 開始時は医療施設で医師または直接監督下に投与します。
- 患者または保護者の理解、手技、保管、室温化、部位ローテーション、廃棄を確認します。
- 副作用疑い、手技困難、自己投与の継続が難しい場合は中止して連絡させます。
- 同一部位への反復注射、損傷・炎症部位への注射を避けます。
エビデンス6. 国際共同第III相試験の読み方
H1拮抗薬で効果不十分かつオマリズマブ未治療の6歳以上138例を対象とし、24週のISS7変化量は本剤群−10.24、プラセボ群−6.01、群間差−4.23でした。承認用法は成人と12歳以上です。小児6〜11歳への投与経験が試験に含まれていても、CSUの承認用法とは別に扱います。
SOURCES一次資料・診療ガイドライン
本節は医療従事者の情報確認を目的とした一般的な整理です。実際の診断・処方は診療時点の最新電子添文、診療ガイドライン、患者背景、施設体制に基づいて判断してください。
参考文献・一次資料(共通)
最終医学レビュー:2026年8月14日。掲載内容は一般的な医療情報です。実際の診断・処方は診察時点の最新資料と個々の状態をもとに判断します。
