池袋サンシャイン通り皮膚科の診療スペース
DUPILUMAB / DUPIXENT FOR CSU

デュピクセントとは|慢性蕁麻疹の効果・投与間隔・副作用

デュピクセントはIL-4・IL-13の信号を抑える生物学的製剤です。適切な抗ヒスタミン薬治療でも生活に支障が残る慢性特発性蕁麻疹で、成人と12歳以上に体重別で2週間ごとに投与します。

IL-4/IL-13受容体抗体12歳以上2週間ごと24週で再評価
患者さん・ご家族向け

ここからは患者さん向けの解説です

症状・受診の目安・治療の流れを、日常の言葉を先にして説明します。処方や診療実務の専門情報は、ページ後半に分けています。

01

デュピクセントを3点で確認

アトピー性皮膚炎と同じ薬でも、慢性特発性蕁麻疹の適応と評価を分けます。

対象抗ヒスタミン薬で不十分な慢性特発性蕁麻疹

原因が特定されず、痒い膨疹が反復して生活に支障がある場合に追加。

用法初回負荷後、2週間ごと

成人は600mg→300mg。12歳以上の小児は体重別。

評価24週で漫然投与を避ける

1週間の症状記録と4週間のコントロール記録、血管性浮腫、睡眠・仕事への影響を再評価。

02

デュピクセントを検討する条件

診断、これまでの治療、年齢・体重を確認します。

表は左右に動かして確認できます

確認内容理由
蕁麻疹の種類食物・物理刺激などの原因が特定されない慢性蕁麻疹刺激で起きる蕁麻疹などとは治療を分ける
これまでの内服抗ヒスタミン薬を適切に調整しても不十分薬剤名・量・期間・飲み方を確認
生活への影響かゆい発疹が繰り返し続く睡眠、仕事、学業への影響を記録
年齢・体重成人と12歳以上。12歳以上は体重別12歳未満には慢性蕁麻疹の承認用法なし
これまでの注射薬ゾレアを使ったことがあるか薬の名前、期間、効き方を医師に伝える
03

慢性蕁麻疹の体重別用量

初回と2回目以降を混同せず、処方指示を確認します。

表は左右に動かして確認できます

対象初回2回目以降
成人600mg300mgを2週間ごと
12歳以上・30kg以上60kg未満400mg200mgを2週間ごと
12歳以上・60kg以上600mg300mgを2週間ごと
12歳未満慢性蕁麻疹の承認用法なし投与しない

薬の規格と本数は医療機関で確認します。 患者さん自身で量や本数を変えず、処方された製剤と注射手順を確認してください。

04

効果は24週までの変化で確認

途中でも悪化・副作用・生活への支障があれば早めに見直します。

表は左右に動かして確認できます

評価見方目標
1週間のかゆみ毎日のかゆみを記録かゆみと睡眠障害の減少
1週間の発疹とかゆみ毎日の発疹とかゆみを記録活動性の低下、可能なら症状消失
4週間の状態症状と生活への影響を4問で確認良好なコントロール
唇・まぶたなどの腫れ起きた日数、部位、息苦しさ回数・重症度の減少
生活睡眠、仕事、外出、治療負担生活に支障がない状態

効果には個人差があります。 臨床試験ではかゆみなどの改善が確認されています。詳しい数値と試験対象はページ後半の医療従事者向け欄に分けています。

05

主な副作用と相談の目安

注射部位だけでなく、眼症状・過敏症・好酸球関連症状を確認します。

URGENT重篤な過敏症

呼吸困難、血圧低下、意識消失、顔・喉の腫れなど。直ちに医療機関へ。

EYE結膜炎・眼乾燥・角膜炎など

眼痛、まぶしさ、視力低下は速やかに眼科評価。

EOSINOPHIL好酸球増加・全身症状

発熱、肺症状、血管炎性発疹、しびれ等は相談。

INJECTION SITE注射部位反応

赤み、腫れ、かゆみ、痛み、硬さなど。

06

自己注射は初回の医療施設投与から

医師の判断、教育、手技確認を経て安全に続けます。

表は左右に動かして確認できます

段階確認すること大切な点
開始医療施設で医師または直接監督下に投与初回から自己判断で自宅投与しない
教育保管、室温化、部位、手技、廃棄患者または保護者が確実に実施
副作用眼症状、過敏症、注射部位、全身症状疑わしい時は医療機関へ連絡
継続手技・理解・生活状況難しくなれば自己投与を中止し相談
07

ゾレアとの違い

投与間隔と薬ごとに確認する症状が異なります。

表は左右に動かして確認できます

項目デュピクセントゾレア
作用する場所炎症に関わるIL-4/IL-13アレルギー反応に関わるIgE
成人の投与初回600mg、以後300mgを2週間ごと300mgを4週間ごと
効果を見直す目安24週12週
特に確認する症状眼症状・好酸球・過敏症アナフィラキシー
比較するときの注意ゾレア使用歴も医師に伝えるこれまでの内服治療を医師に伝える
08

よくある質問

慢性蕁麻疹のデュピクセントは何週間ごとですか?

成人は初回600mg、その後300mgを2週間ごとです。12歳以上の小児は体重により200mgまたは300mgを2週間ごとに投与します。

アトピーで使うデュピクセントと同じですか?

薬は同じですが、対象疾患と適応条件、評価項目を分けます。慢性蕁麻疹では膨疹・かゆみ・4週間のコントロール記録(UCT)・1週間の症状記録(UAS7)などで評価します。

いつ効果を判定しますか?

現行電子添文では24週以降の継続を慎重に判断し、24週間で効果がなければ漫然と継続しないよう注意されています。

ゾレアが効かなかった人にも効きますか?

承認時の主要試験はオマリズマブ投与歴のない患者が対象でした。既往治療がある場合は、その反応と安全性を含め個別に判断します。

自己注射できますか?

初回は医療施設で投与し、医師が妥当性を判断して教育・手技確認を行った後に自己注射を検討できます。

09

監修医師

患者さん向けの説明と、ページ後半の医療従事者向け情報を分け、一次資料に基づいて監修しています。

池袋サンシャイン通り皮膚科 院長 吉井恭平

MEDICAL SUPERVISOR

吉井 恭平

池袋サンシャイン通り皮膚科 院長

院長紹介・経歴を見る

監修医からのメッセージ

デュピクセントは慢性特発性蕁麻疹でも選べるようになりましたが、アトピー性皮膚炎と同じ薬だから同じ説明でよいわけではありません。対象となる条件、体重別の量、効果を見直す時期、眼症状など、患者さんが診察で確認しやすい順番にして監修しました。

このページで医学的に確認した3点
01適応と体重

12歳以上の体重別承認用法

02安全管理

眼症状・好酸球・過敏症を確認

03継続判定

24週と試験外挿の限界を確認

最終医学レビュー:2026年8月14日確認資料:PMDA電子添文・日本皮膚科学会ガイドライン
ここで情報が切り替わります

ここからは医療従事者・処方医向けです

適応判断、承認用法、モニタリング、安全管理、エビデンスを専門用語で整理しています。

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医療従事者・処方医向けここからは処方・診療実務の専門情報です

適応判断、用法、安全管理、エビデンスを専門用語で整理しています。患者さん・ご家族は、この欄を読まなくても上部だけで治療の概要を確認できます。

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FOR PRESCRIBERS / MEDICAL PROFESSIONALS

処方医向け:CSUに対するデュピルマブ処方実務

CSUの適応条件、12歳以上の体重別用量、24週評価、眼症状・好酸球・自己注射、オマリズマブ既往の解釈を整理します。

承認時主要試験はオマリズマブ投与歴のない患者が対象です。既往例では試験外挿の限界を踏まえて判断します。

最初の要点を開いています。必要な見出しだけ展開して確認できます。

適応1. CSU診断・既治療・生活影響
項目確認記録
病型食物・物理刺激等の誘発原因が特定されない刺激誘発型・血管炎・非ヒスタミン性浮腫を鑑別
既治療H1拮抗薬の増量等でも不十分薬剤名、用量、期間、反応、不耐容
生活影響痒みを伴う膨疹が継続的に反復UAS7、UCT、睡眠、仕事、DLQI
試験外挿主要試験はオマリズマブ未治療既往・不応例では不確実性を説明
用法2. 12歳以上の承認用法
対象初回維持
成人600mg300mg q2w
12歳以上・30〜60kg未満400mg200mg q2w
12歳以上・60kg以上600mg300mg q2w
12歳未満CSUの承認用法なし投与しない

600mg投与時に200mg製剤を使用しないという電子添文上の注意も照合します。

導入前3. 背景・眼・好酸球・寄生虫
領域確認対応
結膜炎、眼乾燥、角膜炎、コンタクト、眼科歴眼痛・羞明・視力低下は眼科へ
好酸球CBC分画、喘息、肺・血管炎・神経症状数値と症候の推移を合わせて評価
寄生虫感染・曝露歴感染があれば開始前に治療
背景過敏症、妊娠・授乳、他の2型炎症疾患治療有益性・リスクと連携を確認
モニタリング4. 24週までの効果・安全性
時期評価判断
初回〜早期過敏症、注射部位、自己注射手技アナフィラキシー等では中止・対応
定期UAS7、ISS7、UCT、血管性浮腫、QOL眼症状・好酸球関連症状も能動的に問診
24週そう痒、膨疹、生活支障の変化無効なら漫然継続せず診断・治療を再考
24週以降必要性と患者負担臨床試験の24週以降データがない点を踏まえる
自己注射5. 自己投与の導入条件
  • 開始時は医療施設で医師または直接監督下に投与します。
  • 患者または保護者の理解、手技、保管、室温化、部位ローテーション、廃棄を確認します。
  • 副作用疑い、手技困難、自己投与の継続が難しい場合は中止して連絡させます。
  • 同一部位への反復注射、損傷・炎症部位への注射を避けます。
エビデンス6. 国際共同第III相試験の読み方

H1拮抗薬で効果不十分かつオマリズマブ未治療の6歳以上138例を対象とし、24週のISS7変化量は本剤群−10.24、プラセボ群−6.01、群間差−4.23でした。承認用法は成人と12歳以上です。小児6〜11歳への投与経験が試験に含まれていても、CSUの承認用法とは別に扱います。

SOURCES一次資料・診療ガイドライン

本節は医療従事者の情報確認を目的とした一般的な整理です。実際の診断・処方は診療時点の最新電子添文、診療ガイドライン、患者背景、施設体制に基づいて判断してください。

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参考文献・一次資料(共通)

  1. PMDA デュピクセント医療用医薬品情報
  2. PMDA デュピクセント電子添文
  3. 日本皮膚科学会 蕁麻疹診療ガイドライン2026

最終医学レビュー:2026年8月14日。掲載内容は一般的な医療情報です。実際の診断・処方は診察時点の最新資料と個々の状態をもとに判断します。